閉じる
 
【考案の名称】照明付き把手装置
【実用新案権者】
【識別番号】510026460
【氏名又は名称】下浦 洋
【住所又は居所】兵庫県神戸市北区長尾町上津277
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100069578
【氏名又は名称】藤川 忠司
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100154014
【氏名又は名称】正木 裕士
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100154520
【氏名又は名称】三上 祐子
【考案者】
【氏名】下浦 洋
【住所又は居所】兵庫県神戸市北区長尾町上津277
【要約】(修正有)
【課題】
光源及び電池やスイッチを有する照明ユニットの組込作業やそれらの交換作業を能率的に行なうことができる照明付き把手装置を提供する。
【解決手段】
杖本体1を操作するために該杖本体1に取り付けられる把手本体3を有し、該把手本体3内に収納空間が形成され、光源6及び電池7とスイッチ8とを格納ケースに格納した照明ユニットUが前記収納空間内に取出し可能に収納され、その収納空間の開口部にキャップが着脱可能に嵌合されており、スイッチ8をオン状態にすることにより光源6を点灯させて杖の前方を照らすようにした。
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
主体を操作するために該主体に取り付けられる把手本体を有し、該把手本体内に収納空間が形成され、光源及び電池とスイッチとを格納ケースに格納した照明ユニットが前記収納空間内に取出し可能に収納され、その収納空間の開口部にキャップが着脱可能に嵌合されており、スイッチをオン状態にすることにより光源を点灯させて把手本体から所望方向を照らすようにしてなる照明付き把手装置。
【請求項2】
前記主体が杖本体である請求項1に記載の照明付き把手装置。
【請求項3】
前記収納空間が把手本体の前後両端面に開口するように該把手本体に形成され、前記キャップにスイッチ操作口が形成されており、収納空間の後端開口部から該収納空間内に照明ユニットを挿入することより光源をその収納空間の前端開口部に対向させ、収納空間の後端開口部にキャップを嵌合させることにより該キャップのスイッチ操作口をスイッチの操作部に対向させるようにしてなる請求項2に記載の照明付き把手装置。
【請求項4】
前記主体が傘本体である請求項1に記載の照明付き把手装置。
【請求項5】
前記収納空間が把手本体の下端面に開口するように該把手本体に形成され、前記キャップに投光口とスイッチ操作口とが形成されており、収納空間の下端開口部から該収納空間内に照明ユニットを挿入し、その収納空間の下端開口部にキャップを嵌合させることにより、該キャップの投光口を光源に対向させると共に、そのキャップのスイッチ操作口をスイッチの操作部に対向させるようにしてなる請求項4に記載の照明付き把手装置。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、例えば杖や傘などに用いられる照明付き把手装置に関し、特に、光源及び電池やスイッチを有する照明ユニットの組込作業やそれらの交換作業を能率的に行なうことができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来、照明付き杖の一例として特許文献1に記載したものがある。これは、杖本体の上端に取り付けた把手本体内に収納空間が形成され、該収納空間内に電池と光源とが別個に収納され、その収納空間の開口部に嵌合させたキャップにスイッチが取り付けられており、スイッチをオン状態にすることにより光源を点灯させ、足元を照らす。
【0003】
また、照明付き傘の一例として特許文献2に記載したものがある。これは、傘本体の下端に取り付けた把手本体の根元部と先端部とに収納空間が形成され、その根元部側収納空間内に電池が収納されると共に、その先端部側収納空間内に光源が収納され、把手本体の根元部外周面にスイッチが取り付けられており、該スイッチをオン状態にすることにより光源を点灯させ、足元を照らす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】
特開2007−136148号公報(図3)
【特許文献2】
実開平6−57218号公報(図2)
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び2によれば、把手本体に対して光源及び電池とスイッチとが別個に組み込まれているから、その組込作業に手間と時間とがかかると共に、それらの交換作業にも手間と時間とがかかり、作業能率が低い。
【0006】
本考案は、上記従来の欠点に鑑み、光源及び電池やスイッチを有する照明ユニットの組込作業やそれらの交換作業を能率的に行なうことができるようにした照明付き把手装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の考案は、主体1を操作するために該主体1に取り付けられる把手本体3を有し、該把手本体3内に収納空間4が形成され、光源6及び電池7とスイッチ8とを格納ケース9に格納した照明ユニットUが前記収納空間4内に取出し可能に収納され、その収納空間4の開口部4b,4cにキャップ10が着脱可能に嵌合されており、スイッチ8をオン状態にすることにより光源6を点灯させて把手本体3から所望方向を照らすようにしてなる構成を採用するものである。
【0008】
請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の考案において、前記主体が杖本体1である構成を採用するものである。
【0009】
請求項3に記載の考案は、請求項2に記載の考案において、前記収納空間4が把手本体3の前後両端面に開口するように該把手本体3に形成され、前記キャップ10にスイッチ操作口19が形成されており、収納空間4の後端開口部4bから該収納空間4内に照明ユニットUを挿入することより光源6をその収納空間4の前端開口部4aに対向させ、収納空間4の後端開口部4bにキャップ10を嵌合させることにより該キャップ10のスイッチ操作口19をスイッチ8の操作部8aに対向させるようにしてなる構成を採用するものである。
【0010】
請求項4に記載の考案は、請求項1に記載の考案において、前記主体が傘本体21である構成を採用するものである。
【0011】
請求項5に記載の考案は、請求項4に記載の考案において、前記収納空間4が把手本体3の下端面に開口するように該把手本体3に形成され、前記キャップ10に投光口22とスイッチ操作口19とが形成されており、収納空間4の下端開口部4cから該収納空間4内に照明ユニットUを挿入し、その収納空間4の下端開口部4cにキャップ10を嵌合させることにより、該キャップ10の投光口22を光源6に対向させると共に、そのキャップ10のスイッチ操作口19をスイッチ8の操作部8aに対向させるようにしてなる構成を採用するものである。
【考案の効果】
【0012】
請求項1に記載の考案によれば、光源6及び電池7とスイッチ8とを格納ケース9に格納することにより照明ユニットUが形成されているから、その照明ユニットUを開口部4b,4cから収納空間4内に収納し、該開口部4b,4cにキャップ10を嵌合させるだけで、その照明ユニットUの組込作業を簡単容易に行なうことができると共に、その逆の手順で光源6や電池7の交換作業を能率的に行なうことができる。
【0013】
請求項2に記載の考案によれば、杖に照明機能が付与されているから、夜間や暗い場所でも杖を使って前方を照らしながら安全に歩行することができる。
【0014】
請求項3に記載の考案によれば、収納空間4内に照明ユニットUを挿入し、キャップ10を後端開口部4bに嵌合させるだけで、光源6を収納空間4の前端開口部4aに対向させることができると共に、スイッチ8の操作部8aにキャップ10のスイッチ操作口19を対向させることができ、そのスイッチ8の操作部8aを操作することにより、光源6を点灯させて、前端開口部4aから杖の前方を効果的に照らすことができる。
【0015】
請求項4に記載の考案によれば、傘に照明機能が付与されているから、夜間や暗い場所でも足元を照らしながら安全に歩行することができる。
【0016】
請求項5に記載の考案によれば、収納空間4内に照明ユニットUを挿入し、該収納空間4の下端開口部4cにキャップ10を嵌合させるだけで、光源6をキャップ10の投光口22に対向させることができると共に、スイッチ8の操作部8aをキャップ10のスイッチ操作口19に対向させることができ、そのスイッチ8の操作部8aを操作することにより、光源6を点灯させて、投光口22から傘の下方を効果的に照らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本考案の実施の一形態である照明付き把手装置を用いた杖の一部切欠き斜視図である。
【図2】同装置の縦断面図である。
【図3】図2のA−A矢視図である。
【図4】図2のB−B矢視図である。
【図5】図2のC−C矢視図である。
【図6】同装置の電気回路図である。
【図7】本考案の実施の他の態である照明付き把手装置を用いた傘の概略正面図である。
【図8】同装置の斜視図である。
【図9】同装置の縦断面図である。
【図10】図9のD−D矢視図である。
【図11】図9のE−E矢視図である。
【図12】図9のF−F矢視図である。
【図13】図9のG−G矢視図である。
【考案を実施するための形態】
【0018】
図1〜図6は本考案の実施の一形態である照明付き把手装置を用いた杖を示すものであって、杖本体(主体)1の上端にボルト2を介して取り付けられた合成樹脂製把手本体3を有し、該把手本体3内に収納空間4が形成され、該収納空間4が把手本体3の前後両端面に開口されて前端開口部4aと後端開口部4bとが形成され、その前端開口部4aの口径が収納空間4の口径よりも小さく設定されると共に、その後端開口部4bの口径が収納空間4の口径よりも大きく設定され、光源6及び電池7とスイッチ8とを合成樹脂製格納ケース9に格納した照明ユニットUが収納空間4内に取り出し可能に収納され、後端開口部4bに合成樹脂製キャップ10が着脱可能に嵌合されている。
【0019】
前記格納ケース9は、長尺な底板9a及び該底板9aの両側縁から上向き直角に延びる一対の側板9bと、その底板9a及び両側板9bの後端に設けた後端板9cとにより横断面略コ字状の箱体とされ、底板9a及び両側板9bの前端近傍に設けた左右一対の仕切板9dにより格納ケース9内が光源室11と電池室12とに仕切られ、両仕切板9d間の隙間に差し込んだ反射板13付きの発光ダイオード(LED)や豆電球などからなる光源6が光源室11内に配置され、電池室12内に例えば単3の複数の電池7が直列状に配列されている。
【0020】
前記スイッチ8は、格納ケース9の後端板9cの外周面に固着され、スライド式操作部8aを有している。なお、図2中、14は格納ケース9の前端と反射板13と間に配置した透明板、15は後端板9cの内周面に設けられて電池7のマイナス面に接するばね、16はスイッチ8とばね15及び反射板13とを接続するリード線である。
【0021】
図3及び図5に示すように、前記キャップ10は、収納空間4の後端開口部4b内に嵌入する筒状板10aと、該筒状板10aの内周面に一体形成した蓋板10bとを有し、筒状板10aの左右両側部にそれぞれ一対ずつスリットを形成することにより該スリット間に切り残された左右一対の弾性板10cの外周面にフック10dが一体突設され、該各フック10dに対向して把手本体3の後端両側部に一対のロック孔18が貫設され、蓋板10bにスイッチ操作口19が開設されており、収納空間4の後端開口部4b内にキャップ10を嵌合させることにより、各弾性板10cが弾性変位されて各フック10dが各ロック孔18に嵌入され、これにより、キャップ10が把手本体3に取り付けられ、該キャップ10のスイッチ操作口19がスイッチ8の操作部8aに対向される。
【0022】
図6の電気回路図に示すように,スイッチ8の操作部8aをスライド操作してオン状態にすることにより、光源6を点灯させて前端開口部4aから杖の前方を照らす。
【0023】
上記構成によれば、光源6及び電池7とスイッチ8とを格納ケース9に格納して照明ユニットUが形成されているから、その照明ユニットUを後端開口部4bから収納空間4内に収納し、該後端開口部4bにキャップ10を嵌合させるだけで、その照明ユニットUの組込作業を簡単容易に行なうことができると共に、その逆の手順で光源6や電池7の交換作業を能率的に行なうことができる。
【0024】
また、収納空間4内に照明ユニットUを挿入し、キャップ10を後端開口部4bに嵌合させるだけで、光源6を収納空間4の前端開口部4aに対向させることができると共に、スイッチ8の操作部8aにキャップ10のスイッチ操作口19を対向させることができ、そのスイッチ8の操作部8aを操作することにより、光源6を点灯させて、前端開口部4aから杖の前方を効果的に照らし、夜間や暗い場所でも安全に歩行することができる。
【0025】
図7〜図13は本考案の実施の他の形態である照明付き把手装置を用いた傘を示すものであって、傘本体(主体)21の軸部下端にボルト2を介して取り付けられた合成樹脂製把手本体3を有し、該把手本体3内に収納空間4が形成され、該収納空間4が把手本体3の下端面に開口されて下端開口部4cが形成され、その下端開口部4cの口径が収納空間4の口径よりも大きく設定され、収納空間4内に収納される照明ユニットUの格納ケース9内が中央隔壁9eにより左右2部屋に分けられ、その一方の部屋に光源室11と電池室12とが形成される共に、その他方の部屋に電池室12が形成され、その両室12に格納した電池7どうしがリード線16により接続され、下端開口部4cに嵌合されるキャップ10の蓋板10bに投光口22が形成され、該投光口22から光源6に向けて延びるテーパ筒10eが蓋板10bに一体突設されている。上記以外の構成は図1〜図6に示す構成とほぼ同じであるから、同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。
【0026】
上記構成において、スイッチ8の操作部8aをスライド操作してオン状態にすることにより、光源6を点灯させて投光口22から傘の下方を照らす。
【0027】
上記構成によれば、光源6及び電池7とスイッチ8とを格納ケース9に格納して照明ユニットUが形成されているから、その照明ユニットUを下端開口部4cから収納空間4内に収納し、該下端開口部4cにキャップ10を嵌合させるだけで、その照明ユニットUの組込作業を簡単容易に行なうことができると共に、その逆の手順で光源6や電池7の交換作業を能率的に行なうことができる。
【0028】
また、収納空間4内に照明ユニットUを挿入し、該収納空間4の下端開口部4cにキャップ10を嵌合させるだけで、光源6をキャップ10の投光口22に対向させることができると共に、スイッチ8の操作部8aをキャップ10のスイッチ操作口19に対向させることができ、そのスイッチ8の操作部8aを操作することにより、光源6を点灯させて、投光口22から傘の下方を効果的に照らし、夜間や暗い場所でも安全に歩行することができる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
上記の実施の形態では、杖と傘に用いられる照明付き把手装置を例にあげて説明したが、これに限定されるわけではなく、例えば鞄などにも適用される。
【符号の説明】
【0030】
1 杖本体(主体)
3 把手本体
4 収納空間
4a 収納空間の前端開口部
4b 収納空間の後端開口部
4c 収納空間の下端開口部
6 光源
7 電池
8 スイッチ
8a スイッチの操作部
9 格納ケース
10 キャップ
19 スイッチ操作口
21 傘本体(主体)
22 投光口
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
【図6】
図6
【図7】
図7
【図8】
図8
【図9】
図9
【図10】
図10
【図11】
図11
【図12】
図12
【図13】
図13
ページtop へ