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衣服・履物
 
【発明の名称】衣服用ボタン掛け具
【出願人】
【識別番号】599174041
【氏名又は名称】平田 すみ江
【住所又は居所】倉敷市児島柳田町445番地の11
【発明者】
【氏名】平田 すみ江
【住所又は居所】倉敷市児島柳田町445番地の11
【代理人】
【識別番号】100066267
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 吉治 (外1名)
【要約】
【課題】 ボタンをボタンホールに掛け易くするための用具の提供。
【解決手段】 ボタン掛け具1が取手部3とボタン保持部4とを有し、保持部4には幅の広い第1案内孔部分7と、第1案内孔部分7に連続する幅の狭い第2案内孔部分8とからなる案内孔が形成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 取手部と、前記取手部から一方向へ長く延びた先端部にボタンを通すための案内孔が形成されているボタン保持部とを有するボタン掛け具において、前記案内孔が前記取手部寄りに位置する幅の広い第1案内孔部分と、前記第1案内孔部分に連続して形成されていて前記先端部寄りに位置する幅の狭い第2案内孔部分とを有することを特徴とする前記ボタン掛け具。
【請求項2】 前記取手部とボタン保持部とのうちの少なくとも前記ボタン保持部が進出、後退可能に収納されるケース部が形成されている請求項1記載のボタン掛け具。
【請求項3】 前記第1案内孔部分と前記第2案内孔部分との間に、前記第1案内孔部分よりも幅が狭く、前記第2案内孔部分よりも幅が広い案内孔部分が少なくとも一つ形成されている請求項1または2記載のボタン掛け具。
【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】この発明は、衣服用ボタンをボタンホールに掛けるための用具に関する。
【従来の技術】従来、衣服製造の現場などでは、ボタンをボタンホールに速やかに掛けるためにボタン掛け具を使用することがある。特にデニムやジーンズ等の厚くて、強い生地からなるズボンなどの場合には、そうした掛け具の使用が不可欠であって、掛け具は、ボタンの大きさに合わせていく種類もの物が用意される。
【発明が解決しようとする課題】ところが、そうした大きさの異なる掛け具の使い分けは、一般的に煩わしい。そこで、この発明は、使い分けによるその煩わしさを解消することができる掛け具の提供を課題にしている。
【課題を解決するための手段】前記課題解決のために、この発明が対象とするのは、取手部と、前記取手部から一方向へ長く延びた先端部にボタンを通すための案内孔が形成されているボタン保持部とを有するボタン掛け具である。かかるボタン掛け具において、この発明が特徴とするところは、前記案内孔が前記取手部寄りに位置する幅の広い第1案内孔部分と、前記第1案内孔部分に連続して形成されていて前記先端部寄りに位置する幅の狭い第2案内孔部分とを有すること、にある。かかる発明には、次のような好ましい実施態様がある。(1)前記取手部とボタン保持部とのうちの少なくとも前記ボタン保持部が進出、後退可能に収納されるケース部が形成されている態様。(2)前記第1案内孔部分と前記第2案内孔部分との間に、前記第1案内孔部分よりも幅が狭く、前記第2案内孔部分よりも幅が広い案内孔部分が少なくとも一つ形成されている態様。
【発明の実施の形態】添付の図面を参照し、この発明に係る衣服用ボタン掛け具の詳細を説明すると、以下のとおりである。図1〜3は、ボタン掛け具1の平面図、ボタン掛け具1を使用するズボン10の部分斜視図、ズボン10の一部を破断して使用状態にあるボタン掛け具1を示す図、である。掛け具1は、金属やプラスチックなどからなるもので、図1に示されるように、取手部3と、取手部3から図の右方へ長く延びるボタン保持部4とを有する。保持部4には案内孔6が形成されており、この案内孔6は、取手部3寄りに位置していて広い幅Aを有する第1案内孔部分7と、第1案内孔部分7に連続していて保持部4の先端部寄りに位置し、狭い幅Bを有する第2案内孔部分8とで形成されている。第1案内孔部分7と第2案内孔部分8との間の中間部9では、案内孔6の幅が第2案内孔部分8に向かって次第に小さくなっている。また、第2案内孔部分8の先端部15では、案内孔部分8が弧を画きながら閉じている。ただし、先端部15は、図に2本の鎖線Lで示された間で分断されていてもよい。かかる掛け具1は、例えば図2のズボン10の第1、2ボタン11,12を第1、2ボタンホール13,14に掛けるときに使用される。図2に示されたズボン10は、内側フライ10Aに1個の大きな第1ボタン11と複数個の小さな第2ボタン12とを有し、それぞれのボタン11,12に対応して外側フライ10Bに第1、2ボタンホール13,14が形成されている。ズボン10は、例えば厚手のデニムやジーンズ等の生地でできていると、第1、2ボタン11,12を第1、2ホール13,14に掛けることが必ずしも容易ではないことがある。図3に示されるように、掛け具1を使用するときには、保持部4をズボン10の外から例えば第1ボタンホール13に通す。その後に、第1ボタン11の頭部11Aを第1案内孔7に通して掛け具1をズボン10の外に向かって矢印P方向へ引張ると、図1に仮想線で示すように内側フライ10Aにおける第1ボタン11のシャンク11Bが中間部9に当たり、第1ボタン11を外側フライ10Bの外へ取り出して、外側フライ10Bにおける第1ボタンホール13に掛けることができる。小さな第2ボタン12を掛けるときには、掛け具1を第2ボタンホール14に通して第2ボタンの頭部12Aを第1、2案内孔部分7,8のいずれかに通して、掛け具1をズボン10の外に向かって引張ると、第2ボタン12のシャンク12Bが第2案内孔部分8へ進入して先端部15に当たり、次いで第2ボタン12を外側フライ10Bの外に取り出して、外側フライ10Bにおける第2ボタンホール14に掛けることができる。図の掛け具1は、ボタンホールへ通し易いように取手部3から保持部4にかけて湾曲または屈曲させてあるが、その必要がなければ平坦に作ることもできる。このように、掛け具1を使用すると、大小2種類のボタンを一つの掛け具で処理することができるので、ボタンの大きさに合わせて掛け具を選択する必要が少なくなり、ボタンを掛ける作業の手間を省くことができる。かかる掛け具1の使用は、衣服の製造現場であることに限られず、家庭等で個人的に使用することも勿論可能である。図4は、この発明の実施態様の一例を示す図1と同様な図面である。図示の掛け具1では、案内孔6が第1案内孔部分7と、第2案内孔部分8と、これら両案内孔7,8間に位置する第3案内孔部分16とで形成されている。第3案内孔部分16の幅Cは、第1案内孔部分7の幅Aよりも小さく、第2案内孔部分8の幅Bよりも大きい。かかる掛け具1であれば、図1のそれよりも多くの種類のボタンを対象に使用することができる。第1、2案内孔部分7,8間には、第3案内孔部分16に加えてさらに他の案内孔部分を設けることもできる。図5もまた、この発明の実施態様の一例を示す図1と同様な図面である。この掛け具1は、取手部3を兼ねた収納ケース18を有し、ボタン保持部4がケース18に対して進出、後退可能に納められている。ケース18は、取手部3と保持部4とが進出、後退可能なものであってもよい。
【発明の効果】この発明に係るボタン掛け具は、ボタン保持部に形成されたボタン通し用の案内孔が、幅の広い案内孔部分と、幅の狭い案内孔部分とで構成されているから、一つの掛け具を大きさの異なる複数種類のボタンに対して使用することができ、ボタンを掛けるときの手間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボタン掛け具の平面図。
【図2】ズボンの部分斜視図。
【図3】使用状態にあるボタン掛け具の斜視図。
【図4】ボタン掛け具の一例を示す図1と同様な図面。
【図5】ボタン掛け具の他の一例を示す図1と同様な図面。
【符号の説明】1 ボタン掛け具3 取手部4 保持部6 案内孔7 第1案内孔部分8 第2案内孔部分15 先端部16 案内孔部分(第3案内孔部分)
【図1】
図1
【図2】
図2 
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5 
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