健康・医療
【発明の名称】コンタクトレンズの収容ケース
【特許権者】
【識別番号】596124232
【氏名又は名称】加藤 義雄
【住所又は居所】岐阜県本巣郡本巣町金原851の1
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
【発明者】
【氏名】加藤 義雄
【住所又は居所】岐阜県本巣郡本巣町金原851の1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端が開口された筒状のケース本体と、
そのケース本体内に、内部を二つに区画するために軸線方向へ延びるように支持された仕切板と、
前記ケース本体の両端開口部に螺合され、内部にコンタクトレンズの保存液を収容するための一対の有蓋筒状をなすキャップと、
各キャップの内底部に回転可能に支持されたベース板と、
コンタクトレンズを支持するためにベース板に回動自在に取付けられた支持体と
を備えたコンタクトレンズの収容ケース。
【請求項2】
前記ベース板を円板状に形成し、その中心位置で回転可能に支持するとともに、コンタクトレンズを支持するための支持体をベース板に設けた支持軸で回動可能に支持した請求項1に記載のコンタクトレンズの収容ケース。
【請求項3】
前記支持体にはベース板の支持軸を挟持するように開閉可能に形成されたスリットを設けた請求項2に記載のコンタクトレンズの収容ケース。
【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンタクトレンズの不使用時に、コンタクトレンズを保管する場合に使用されるコンタクトレンズの収容ケースに関するものである。
【従来の技術】
従来、この種のコンタクトレンズの収容ケースとしては、例えば、図8に示すような構成のものが知られている。この従来構成においては、両端が開口された円筒状のケース本体31と、内部を二つに区画するための仕切板32と、ケース本体31の両端開口部に螺合される一対の有蓋円筒状をなすキャップ33と、各キャップ33の内底部に配設されたベース板34と、コンタクトレンズ35を支持するためにベース板34に一体形成された支持体36とが備えられている。この収容ケース内にはコンタクトレンズ35の保存液37が収容されている。
そして、このコンタクトレンズ35の収容ケースにおいては、ケース本体31の両端に一対のキャップ33が螺合され、内部にコンタクトレンズ35の保存液37が収容される。また、仕切板32によって区画された各区画室38内には、各支持体36に支持されたコンタクトレンズ35が一枚ずつ収納されて保管される。
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来のコンタクトレンズ35の収容ケースにおいては、仕切板32により区画された各区画室38がケース本体31の軸線方向に並ぶように形成され、軸線方向の空間を大きく占めるようになっている。
このため、収容ケースは大きく、バッグなどに入れて持ち運びする場合に不便であり、ポケットにいれたとき嵩張ったり、表面側から目立ったりするという問題があった。しかも、収容ケースの容積が大きいことから、保存液37の必要量が多くなり、経済的でないという問題があった。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、小型化及び軽量化を図ることができ、持ち運びを容易にすることができるとともに、ポケットなどに入れても、嵩張ったり、目立ったりしないようにすることができるコンタクトレンズの収容ケースを提供することにある。また、他の目的とするところは、小型化により、製造コストの低減を図ることができるとともに、使用時に保存液の交換量を減らして経済的にすることができるコンタクトレンズの収容ケースを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載のコンタクトレンズの収容ケースの発明では、両端が開口された筒状のケース本体と、そのケース本体内に、内部を二つに区画するために軸線方向へ延びるように支持された仕切板と、前記ケース本体の両端開口部に螺合され、内部にコンタクトレンズの保存液を収容するための一対の有蓋筒状をなすキャップと、各キャップの内底部に回転可能に支持されたベース板と、コンタクトレンズを支持するためにベース板に回動自在に取付けられた支持体とを備えたものである。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のコンタクトレンズの収容ケースにおいて、前記ベース板を円板状に形成し、その中心位置で回転可能に支持するとともに、コンタクトレンズを支持するための支持体をベース板に設けた支持軸で回動可能に支持したものである。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載のコンタクトレンズの収容ケースにおいて、前記支持体にはベース板の支持軸を挟持するように開閉可能に形成されたスリットを設けたものである。
従って、請求項1に記載のコンタクトレンズの収容ケースにおいては、ケース本体内には内部を二つに区画する仕切板が軸線方向へ延びるように支持され、仕切板により区画形成された区画室がケース本体の軸線方向と直交方向に並んで設けられる。
このため、ケース本体の大きさを従来品の大きさの半分にすることが可能になる。
そして、各キャップの支持体にコンタクトレンズを取付支持した後、各キャップをケース本体に螺合して取付ける。このとき、ベース板はキャップの内底部に対して回転し、支持体はベース板に対して回動する。
従って、キャップがケース本体に対して回転されても、各支持体は各々の区画室内に位置することができる。
請求項2に記載のコンタクトレンズの収容ケースにおいては、前記ベース板が円板状に形成され、板がその中心位置で回転可能に支持されるとともに、コンタクトレンズを支持するための支持体がベース板に設けられた支持軸で回動可能に支持されている。
このため、ケース本体の両端開口部に対する各キャップの螺入又は螺退により、ベース板がキャップの内底部で回転されるとともに、ベース板に設けられた支持軸により支持された支持体が回動されてケース本体の一区画室内の位置を確実に保持することができる。
請求項3に記載のコンタクトレンズの収容ケースにおいては、支持体にはスリットがベース板の支持軸を挟持するように開閉可能に設けられている。
このため、支持体のスリットを支持軸に押しつけることにより、支持体をベース板の支持軸に容易に取付けることができる。
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の一実施形態を図1〜図7に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、ケース本体1は両端を開口した円筒状に形成され、その内部には中央位置で軸線方向へ延びる仕切板2が設けられている。この仕切板2によりケース本体1内に2つの区画室3が形成されている。雄ネジ4は、ケース本体1の両端外面に刻設されている。
一対のキャップ5は有蓋円筒状をなし、その内周面に雌ネジ6が形成されている。そして、両キャップ5はその雌ネジ6がケース本体1の雄ネジ4に螺合されることにより、ケース本体1の両端に取付けられる。その状態で各区画室3内にはコンタクトレンズ7の保存液8が収容される。また、環状溝10は両キャップ5の内底部に設けられている。
図1,図2及び図7に示すように、ベース板11は周縁部が両キャップ5の環状溝10内に遊嵌状態で配置されている。回転軸12はキャップ5の内底部に突設され、ベース板11の係合穴13に係合され、ベース板11を回転可能に支持している。
図5に示すように、支持軸14は円柱状の本体の一端に円錐台状の係合突部15が設けられるとともに、他端に小径の係止突部16が設けられている。
図6に示すように、合成樹脂により形成された支持体17は、ベース板11上に配置される基板18と、コンタクトレンズ7を収容する収容凹部19を有する支持環20と、基板18と支持環20とを連結するクランク状の連結棒21とよりなっている。嵌合孔22は基板18の中心に透設され、スリット23はその嵌合孔22を通って基板18の外周縁まで切欠き形成されている。前記支持軸14はベース板11に設けられた貫通孔24を無理嵌めにより貫通して支持体17の嵌合孔22を通り、係止突部16が基板18上に係止される。
このとき、基板18のスリット23の部分をベース板11の貫通孔24から突出した支持軸14に押し付けることにより、支持軸14がスリット23を介して移動し、嵌合孔22に嵌合されるようになっている。この状態で、支持体17がベース板11に対して回動可能に支持される。
そして、図3に示すように、収容凹部19にコンタクトレンズ7を収容した状態で両キャップ5をケース本体1内に挿入した後、キャップ5をケース本体1に対して回転させる。このとき、図4に示すように、支持体17の支持環20がベース板11とともに連れ回りして仕切板2に当接すると、支持体17がベース板11に対して相対回転するとともに、ベース板11がキャップ5に対して相対回転するようになっている。
次に、この実施形態のコンタクトレンズの収容ケースについて作用を説明する。
さて、このコンタクトレンズ7の収容ケースにおいて、図5に示すように、支持軸14はベース板11に設けられた貫通孔24に無理嵌めされて回動可能に取付けられる。
次に、図6に示すように、ベース板11に支持軸14を取付けた状態で、基板18のスリット23の部分を支持軸14に押しつけることにより、支持軸14が相対的にスリット23を介して移動し、嵌合孔22に嵌合する。これにより、支持体17はベース板11に対して回動可能に支持される。
図7に示すように、キャップ5の環状溝10内にベース板11を無理嵌めし、遊嵌状態で配置する。このとき、キャップ5の内底部に突設された回転軸12がベース板11の係合穴13に係合し、ベース板11を回転可能に支持する。
そして、コンタクトレンズ7の不使用時にコンタクトレンズ7を保管する場合には、各々の支持体17の収容凹部19にコンタクトレンズ7を取付支持し、一方の支持体17を有するキャップ5をケース本体1端部に螺入して完全に締め付ける。
このとき、ベース板11はキャップ5の内底部に対して回転し、支持体17はベース板11に対して回動するため、キャップ5がケース本体1に対して回転されても、支持体17は一区画室3内に位置することができる。
次いで、ケース本体1に螺合したキャップ5が下側になるようにケース本体1を配置し、そのケース本体1の内部に保存液8を注入してコンタクトレンズ7全体が浸るようにする。
さらに、支持体17が挿入されていない区画室3内に他方のキャップ5に装着された支持体17を挿入し、キャップ5をケース本体1端部に螺入して完全に締め付ける。
このとき、一方のキャップ5をケース本体1端部に螺入したときと同様に、ベース板11はキャップ5の内底部に対して回転し、支持体17はベース板11に対して回動するため、キャップ5がケース本体1に対して回転されても、支持体17は一区画室3内に位置することができる。
これにより、図1に示すように、仕切板2によって区画された各区画室3内には、各支持体17に支持されたコンタクトレンズ7が一枚ずつ収納されて保管される。
前記の実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
(1) このコンタクトレンズ7の収容ケースにおいては、ケース本体1内を仕切板2により区画形成した区画室3がケース本体1の軸線方向と直交する方向に並んで設けられている。
従って、コンタクトレンズ7の収容ケースを従来品の半分の大きさにすることが可能となり、小型化及び軽量化を図ることができる。しかも、持ち運びを容易にすることができるとともに、ポケットなどに入れても、嵩張ったり、目立ったりしないようにすることができる。
(2) ケース本体1の両端開口部に対する各キャップ5の螺入又は螺退により、ベース板11がキャップ5の内底部で回転されるとともに、ベース板11に設けられた支持軸14により支持された支持体17が回動される。
このため、ケース本体1の一区画室3内の位置を保持することができるとともに、各区画室3内にコンタクトレンズ7を一枚ずつ収納して保管することができる。
(3) 支持体17にベース板11の支持軸14に対して回動可能に嵌合するようにスリット23が開閉可能に設けられている。
従って、スリット23を支持軸14に押しつけて支持軸14を嵌合孔22に嵌合させることにより、ベース板11に支持体17を容易に取付けることができる。
(4) 前述のように、コンタクトレンズ7の収容ケースが従来品より小型化するように構成されている。
このため、使用材料を減らして製造コストの低減を図ることができるとともに、使用時に保存液の交換量を減らして経済的にすることができる。
なお、前記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
(a) 各キャップ5にコンタクトレンズ7の右目用か左目用かを識別できるように表示部を設けること。
このように構成すれば、コンタクトレンズ7の右目用と左目用とを間違わないようにすることができる。
(b) 各キャップ5にそれぞれ異なる色を着色して形成すること。
このように構成すれば、色を指定してコンタクトレンズ7の右目用と左目用とを識別することができる。
(c) 前記ケース本体1を多角筒状に形成するとともに、それに対応するようにキャップ5を多角筒状に形成すること。
このように構成すれば、円筒状のものでは転がりやすく不安定であったが、安定してコンタクトレンズ7を保管することができる。
(d) 前記仕切板2に保存液8が通過可能な一つ又は複数の開口部を形成すること。
このように構成すれば、各区画室3内にそれぞれ保存液8を注入しなくても良く、一方の区画室3内に保存液8を注入すればコンタクトレンズ7全体を浸すことができるとともに、手間を省くことができる。
(e) 前記保存液8に代えて、洗浄液などを使用すること。
このように構成すれば、コンタクトレンズ7を保管している間にコンタクトレンズ7を洗浄して清潔にすることができる。
さらに、前記実施形態より把握される技術的思想について以下に記載する。
(1) 一方のベース板のみに二個の支持体を回動可能に支持した請求項2に記載のコンタクトレンズの収容ケース。
このように構成すれば、他方のベース板が必要なくなり、収容ケースをさらに小型化することができる。
(2) ベース板をキャップの内底部の環状溝内に収納した請求項1又は請求項2に記載のコンタクトレンズの収容ケース。
このように構成すれば、ベース板が環状溝内から抜け落ちなくすることができ、キャップがケース本体に対して回転されても、ベース板はキャップの内底部に対して回転することができる。
(3) 支持体を支持軸を中心に回動できるようにクランク状に形成した請求項2又は請求項3に記載のコンタクトレンズの収容ケース。
このように構成すれば、支持体は支持軸を中心にして同一軌道上を移動することができる。
(4) 前記仕切板に開口部を設けた請求項1に記載のコンタクトレンズの収容ケース。
このように構成すれば、仕切板の容積を小さくすることができるので、コンタクトレンズの収容ケースの製造コストを低減することができる。
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、ケース本体の小型化及び軽量化を図ることができ、持ち運びを容易にすることができるとともに、ポケットなどに入れても、嵩張ったり、目立ったりしないようにすることができる。また、小型化により、製造コストの低減を図ることができるとともに、使用時に保存液の交換量を減らして経済的にすることができる
請求項2に記載の発明によれば、ケース本体の両端開口部に対する各キャップの螺入又は螺退により、ベース板がキャップの内底部で回転されるとともに、ベース板に設けられた支持軸により支持された支持体が回動されてケース本体の一区画室内の位置を確実に保持することができる。
請求項3に記載の発明によれば、支持体のスリットを開いた状態で支持体をベース板の支持軸に対して容易に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の収容ケースを示す断面図。
【図2】 本発明の一実施形態の収容ケースを示す分解斜視図。
【図3】 本発明の一実施形態のケース本体を示す平面断面図。
【図4】 同じく本発明の一実施形態の作用を示す平面断面図。
【図5】 ベース板に支持軸を嵌合する状態を示す正面図。
【図6】 ベース板の支持軸に支持体を嵌合する状態を示す斜視図。
【図7】 キャップにベース板を嵌合する状態を分解して示す部分断面図。
【図8】 従来のコンタクトレンズの収容ケースを示す斜視図。
【符号の説明】
1…ケース本体、2…仕切板、5…キャップ、7…コンタクトレンズ、8…保存液、11…ベース板、14…支持軸、17…支持体、23…スリット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】