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【発明の名称】一組のコーンプーリー(あるいはカム)を形成する方法およびそれを用いるばねバランス機構
【出願人】
【識別番号】717004179
【氏名又は名称】佐藤 雅郎
【住所又は居所】千葉県佐倉市八幡台3丁目4番22号
【発明者】
【氏名】佐藤 雅郎
【住所又は居所】千葉県佐倉市八幡台3丁目4番22号
【要約】
【課題】
従来技術には、積分演算の制限により自由な輪郭(形状)の選択ができず、実際上生じる、必要な修正に関する指針も存在しない。
【解決手段】
ばねバランス機構が満たすべき、エネルギー保存則および本発明にいう釣り合い則に基づき、ばねバランス機構に関する、不変でバランス性能の向上のための指針となる、重量Wの垂直荷重10の移動距離S、その移動距離に対応するばね20の長さξL、および回転トルク半径比Pの三変数からなる骨格データの組70を取得し、その骨格データの組70を修正指針に、一括して処理することが困難な、実際上に生じる三次元的位置関係の変動による修正を加えることを可能にし、更に、積算演算の制限により拘束されることがない、垂直荷重10側またはばね10側を所望の輪郭(形状)の一組のコーンプーリー(あるいはカム)の輪郭(形状)を形成する方法を確立することによる。
【選択図】図2
選択図
メッセージ

 本考案は、一組のコーンプーリー(あるいはカム)を介して垂直荷重を手動で垂直動可能とする、ばねバランス機構に関し、特に、そのバランス機構の、一組のコーンプーリーの形成(設計)方法に関します。
 通常、一組のコーンプーリーの形状を確定するには、一組のコーンプーリーの垂直荷重側の動径Rと、対向するばね側の動径rを垂直荷重の全ストロークについて回転トルク釣り合い則を適用して求める。
 しかしながら、実際には、回転トルク釣り合い則では考慮されない、あるいは考慮不能な諸条件から、ばね側の動径が、動径Rに対応すべき動径rとは異なる動径となり、ばねバランス機構の回転トルク釣り合い則、即ち、バランス性能が損なわれる。特に、垂直荷重の上下ストロークが大きくなると、バランスの劣化は著しく、手動での垂直荷重の操作は不可能になる。
 本考案は、かかる場合の対応を可能とする「骨格データの組」を提案すると共に、該データに基づく、バランスを損ねる諸条件に対する一組のコーンプーリーの修正方法を体系化したことを特徴とする。
 垂直荷重の全ストロークに亘る手動での操作を可能とする完全バランスも可能である。

This invention relies on a spring balancing mechanism that enables manual vertical movement of a vertical load via a set of cone pulleys or cams a set of cone pulleys or cams (pairs consisting of one pulley or cam for a vertical load and counter pulley or cam for a spring), and in particular as a method of forming (designing) a group of cone pulleys for the balancing mechanism.
 Generally, in order to certify the shape of a set of cone pulleys, the radius of action of the vertical load side of a set of cone pulleys and the radius of action of the opposing spring side are determined by applying the rotational torque balancing law over the entire stroke of the vertical load.
 However, in practice, due to various conditions that are not or cannot be considered in the rotational torque balancing law, the dynamic diameter of the spring side becomes different from the radius of action that should correspond to the radius of action. Therefore, the rotational torque balancing law of the spring balancing mechanism is not satisfied and its mechanism performance is impaired. Especially when the vertical stroke of the vertical load becomes large, the balance deteriorates significantly, and manual operation of the vertical load becomes impossible.
 This invention is characterised by the proposal of "a set of skeletal data”, which enables the handling of such cases and also by the systematization of a set of correction methods for cone pulleys for various conditions that impair balancing, based on said data.
  Complete balancing is also possible, allowing manual operation over the entire stroke of the vertical load.
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明の一組のコーンプーリー(あるいはカム)を形成する方法は、一端の垂直荷重と、そして他端の、静止支持部に一端が揺動自由に固定された線形性ばねに連結する張力伝達部材をその外周に巻き付け、その垂直荷重の手動での垂直移動を軽快にする、ばねバランス機構に用いられる一組のコーンプーリー(あるいはカム)の輪郭(形状)を、その本体の外周に巻き付く張力伝達部材の中心線が描く螺旋曲線を円筒極座標表示される、垂直荷重側およびばね側の各動径を求める方法であって、
a)ばねバランス機構に係る変数の所与要素の下、選択要素を選択し、ばねの最大伸びを数式8により求めるステップと、
b)垂直荷重をばねバランス機構において最下位置の初期釣り合い状態から上方へ垂直移動させたときの、その垂直移動距離毎に、数式7により移動距離に対応するばねの伸び、および数式10により回転トルク半径比を求め、それら移動距離およびばねの伸びおよび回転トルク半径比の三変数の複数の組からなる、一組のコーンプーリー(あるいはカム)に係る骨格データの組を作成するステップと、
および
c)垂直荷重側の螺旋曲線の動径を一組のコーンプーリー(あるいはカム)の回転角の所望の関数式で設定し、垂直移動距離毎に 三次元的位置関係の変動を考慮して、骨格データの組のその垂直移動距離を指針に、数式5により張力伝達部材とコーンプーリーとの係合点、係合角および数式3により張力伝達部材の巻き取り角を求め、かつ修正し、垂直荷重側の回転トルク半径および一組のコーンプーリー(あるいはカム)の回転角を確定し、および骨格データの組の回転トルク半径比を介してばね側の回転トルク半径を一組のコーンプーリー(あるいはカム)の回転角の関数として求め、
一方、ばね側の動径を、求めたばね側の回転トルク半径に基づき、一組のコーンプーリー(あるいはカム)の回転角の関数式で仮定し、骨格データの組のばねの伸びを指針に、かつ、三次元的位置関係の変動を考慮して、数式6により張力伝達部材とのばね側の係合点、係合角および数式4により張力伝達部材の巻き解き角を求め、かつ修正し、併せてその仮定したばね側の動径の関数式を修正し、ばね側の回転トルク半径を確定する、a)、b)、およびc)の三ステップから構成され、
または、a)ステップと、b)ステップと、
およびd)ばね側の曲線の動径を一組のコーンプーリー(あるいはカム)の回転角の所望の関数式で設定し、骨格データの組のばねの伸び毎に、三次元的位置関係の変動を考慮して、そのばねの伸びを指針に、数式6により一組のコーンプーリー(あるいはカム)と張力伝達部材との係合点、係合角および数式4により張力伝達部材の巻き解き角を求め、かつ修正し、ばね側の回転トルク半径を確定し、およびばねの伸びに対応する骨格データの組の回転トルク半径比を介して、垂直荷重側の回転トルク半径を一組のコーンプーリー(あるいはカム)の回転角の関数として求め、
一方、その求めた垂直荷重側の回転トルク半径に基づき、垂直荷重側の動径を一組のコーンプーリー(あるいはカム)の回転角の関数式で仮定し、および骨格データの組の垂直移動距離を指針に、かつ、三次元的位置関係の変動を考慮して、数式5により垂直荷重側の張力伝達部材との係合点、係合角および数式3により張力伝達部材の巻き取り角を求め、かつ修正し、併せて仮定した垂直荷重側の動径の関数式を修正し、その垂直荷重側の回転トルク半径を確定する、a)、b)、およびd)の三ステップから構成される。
【請求項2】
前記請求項1の一組のコーンプーリー(あるいはカム)の輪郭(形状)を形成する方法を用いて形成された一組のコーンプーリー(あるいはカム)。
【請求項3】
垂直荷重に対しバランスさせる張力を発生するばね、前記請求項2の一組のコーンプーリー(あるいはカム)、垂直荷重とばね間で、一組のコーンプーリーの外周に巻き付き、張力を伝達する張力伝達部材から構成されるばねバランス機構。
【請求項4】
前記請求項1の一組のコーンプーリー(あるいはカム)を形成する方法にて得られる骨格データの組を構成するデータファイルまたはそれを記載する印刷物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一組のコーンプーリー(あるいはカム)(以降、一組のコーンプーリーと略す)を介して垂直荷重を手動で移動可能とする、ばねバランス機構に関し、特に、そのバランス機構の、一組のコーンプーリーの形成方法に関する。ここで、ばねは、線形特性を有するばね一般、例えば、引張りコイルばね、圧縮コイルばね、渦巻きばね等を含むが、本発明では、主として、本発明の適用範囲が広い引張りコイルばねについて述べる。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、回診用X線撮影装置におけるように、垂直荷重であるX線管等を垂直方向に手動で移動させる装置には、一般的には、垂直荷重と同重量のカウンターウエイトが使用されていた。しかし、回診用X撮影装置などの医療機器には、その可搬性の故に、また、軽快に垂直荷重を移動させるために、カウンターウエイトの慣性質量に伴う始動抵抗が排除できる、使用環境に容易に対応できる、ばねを用いるばねバランス機構が使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開昭53−099177号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】数値積分サイト mathworld.wolfram.com 数式3、数式4に関して利用
【非特許文献2】図式解析ソフト「FunctionView」 (和田 啓助氏作) 数式5(c)、数式6(d)、およびばね20側の回転トルク半径および係合点90とばね支点40間の距離に関して利用
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術には、積分演算の制限により自由な輪郭(形状)の選択ができず、また、実際上必要な後述する三次元的位置関係の変動に係る修正に関する指針が存在せず、一組のコーンプーリーの本体の輪郭(形状)を形成する方法が確立されていない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、しかし、近年、数値積分が種々の関数に対して制約なく使用できるようになり、一組のコーンプーリーの本体の輪郭(形状)の決定の自由度が大幅に向上した。
但し、数値積分(並びに数値微分)により一組のコーンプーリーの本体の輪郭(形状)の決定の自由度が増すとは言っても、ばねバランス機構を成立させるためには、一定の制約条件がある。その制約条件および実際上避けることが不可能な三次元的位置関係の変動に
起因する、一組のコーンプーリーの動径等を含む各種修正が必要となる。そこで、各種修正に対する指針となる「骨格データの組」なる概念を導入した
【発明の効果】
【0007】
一組のコーンプーリーの本体の輪郭(形状)を形成する、広範に適用可能な方法を確立する。併せて、三次元的位置関係の変動に起因する、実際には無視出来ない、バランス性能を向上させる、種々の修正が「骨格データの組」を指針にすることにより可能となり、また、従来技術よりも精密な一組のコーンプーリーの本体の輪郭(形状)の形成が可能となる。および、その一組のコーンプーリーを用いるばねバランス機構を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一組のコーンプーリー(あるいはカム)を形成する方法により形成される、一組のコーンプーリー50を用いるばねバランス機構100の概略斜視図である。
【図2】本発明の一組のコーンプーリー(あるいはカム)を形成する方法により形成される一組のコーンプーリー50の概略図である。
【図3】本発明の一組のコーンプーリー(あるいはカム)を形成する方法にて求める、一組のコーンプーリー50の本体52の仮想輪郭(形状)を螺旋曲線80で示す説明図である。
【図4】一組のコーンプーリー50の本体52の螺旋曲線80を表す、ばね20側の円筒極座標表示による動径r(θ)を示す。
【図5】一組のコーンプーリー50の本体52の螺旋曲線80の、ロープ30との垂直荷重10側の係合点92およびその箇所の係合動径Reを示す。
【図6】一組のコーンプーリー50の本体52の螺旋曲線80の、ロープ30とのばね20側の係合点90およびその箇所の係合動径reを示す。
【図7】一組のコーンプーリー50の本体52の輪郭(形状)を形成する方法のフロ−チャート200を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、一組のコーンプーリー50の本体52の輪郭(形状)を形成する方法により形成される、一組のコーンプーリー50を用いる、垂直荷重10が最下位置である初期釣り合い状態のばねバランス機構100を示す。
図1に示すばねバランス機構100は、垂直荷重10側の重量Wをばね20の張力でバランスさせ、手動で、かつ軽快に垂直荷重10の移動を可能にするものであって、ばね20、本発明に係る一組のコーンプーリー50、および垂直荷重10とばね20間で、一組のコーンプーリー50の外周に巻き付き、張力を伝達する張力伝達部材である、直径ρ(図4参照)のワイヤロープ30(以降、ロープ30と略す)から構成される。ロープ30は、一端が垂直荷重10に連結され、一組のコーンプーリー50の外周に巻き付いた後、ばね20の一端に連結される。ばね20の他端は、ばね支点40でばねバランス機構100の支持部(図示省略)に揺動可能に支持される。
【0010】
なお、本発明は、図1に示すように、本発明に係る一組のコーンプーリー50から垂直懸下される垂直荷重10に限定されるものでなく、例えば、傾斜面上を上昇し、下降する荷重についても、その傾斜面上の移動距離を垂直移動距離に換算することで適用できる。
【0011】
図2の一組のコーンプーリー50は、その外周に巻き付くロープ30を収容し、案内するロープ溝58を有する本体52、および本体52の支持軸60を含む。
但し、図2は、図1に示すばねバランス機構100が初期釣り合い状態における、その外周にロープ30が巻き付いた一組のコーンプーリー50を示すことに留意する。また、一組のコーンプーリー50の支持軸60を回転自由に支持する軸受け構造等の図示は、省略する。
【0012】
図3は、一組のコーンプーリー50の本体52の外周に設けられるロープ溝58内に収容され、案内されるロープ30の中心線が描く仮想の螺旋曲線80を表す。一組のコーンプーリー50の本体52の輪郭(形状)を仮想の螺旋曲線80で表すことは、ロープ30が伝達する張力、即ち、垂直荷重10の重量およびばね20の張力を、ロープ30の中心線上に係る張力と想定することであり、一般的な物理的取り扱いとの整合性を損なわず、また、一組のコーンプーリー50に係る諸関係式の導出過程を単純化するメリットを有す。
【0013】
即ち、仮想の螺旋曲線80は、一組のコーンプーリー50の本体52の輪郭(形状)を確定するものとする。
従って、本発明の一組のコーンプーリー50の輪郭(形状)を形成する方法は、螺旋曲線80を特定することを目的とするものとする。また、螺旋曲線80は、本体52にロープ30を案内するために設けられるロープ溝58の底部をロープ30の半径(ρ/2)分だけ減径して間接的に特定される。
【0014】
本明細書においては、ロープ溝58が、従って、螺旋曲線80が、左ネジ状である場合について説明する。
ロープ溝58を左ネジ状にするか右ネジ状にするかは、一組のコーンプーリー50を用いる、ばねバランス機構100における一組のコーンプーリー50の支持方法等の観点から選択されることであり、あるいは、その選択が随意的である場合もある。
【0015】
本明細書で、「一組のコーンプーリー50」とは、その本体52が図1および図2に示すような一体型ではなく、垂直荷重10側とばね20側が一体であるかのように各支持軸60の軸芯の回りに回転する分離型である場合をも含むことを意味する。
【0016】
本明細書においては、図1に示すように、ロープ溝58の描写に適合する、左手座標系の絶対座標(静止座標)の直交座標と、図2に示す一組のコーンプーリー50に付随の、左ネジ状のロープ溝58、従って、螺旋曲線80の描写に適合する、左手座標系の円筒極座標である、原点54と56を有する局所座標(o−xyz)を使用する。なお、螺旋曲線80を特定する円筒極座標は、本来一つであるべき所、恰も原点54と56とを有する二つの円筒極座標があるかのように使用するのは、後述する数式3および数式4に示されるように、垂直荷重10側とばね10側の螺旋曲線80を別個に扱うことを可能にするためである。
【0017】
図4は、ばね20側の原点54近傍の、図2の一組のコーンプーリー50のばね20側の本体52にロープ溝58に沿い螺旋状に巻き付くロープ30のみを表す。図4は、また、ばね20側の原点54近傍の、螺旋曲線80の一部分をロープ30の実体図であることに留意する。更に、図4は、原点54近傍の任意の点の、上述の絶対座標における直交座標(rX,rY,rZ)と円筒極座標表示の動径r(θ)との関係を示す。なお、垂直荷重10側の原点56(図5参照)近傍の、ロープ溝58に沿い巻き付いた、螺旋曲線80を内包するロープ30の実体図は、省略する。
【0018】
図1に示す初期釣り合い状態のとき、およびその初期釣り合い状態の一組のコーンプーリー50が回転方向62へα回転したときの二つの場合の螺旋曲線80の形状の絶対座標における直交座標(rX,rY,rZ)は、円筒極座標表示の動径r(θ)を使用して、数式1で表される。
【数1】
数1
このように回転前と回転後の一組のコーンプーリー50の回転が、絶対座標上で区分けして表現可能になる。
【0019】
同様に、螺旋曲線80上の垂直荷重10側の任意の点の、絶対座標における直交座標(RX,RY,RZ)は、円筒極座標表示の動径R(θ)を使用して、数式2で表される。
【数2】
数2
【0020】
垂直荷重10を図1の初期釣り合い状態から垂直上方へ距離Sだけ手動で動かすと、回転方向62に回転される一組のコーンプーリー50の垂直荷重10側のロープ30は、ロープ溝58に案内されて、一組のコーンプーリー50の螺旋曲線80に沿い、その外周に巻き取られる。そのロープ30が一組のコーンプーリー50に巻き取られる巻き取り量SWは、その巻き取り周囲角(以降、巻き取り角と略す)をαW(正確には、その巻き取り開始角と終端角を定める、後述する係合点92(図5参照)の確定により初めて確定するが)とすると、一組のコーンプーリー50に付随の局所座標o−xyzにおいて、数式3で表される。ロープ30の巻き取り量SWに相当する分だけ、原則として、垂直荷重10は、上方へ垂直に上昇する。
【数3】
数3
【0021】
同様に、図1の初期釣り合い状態の一組のコーンプーリー50から巻き解かれるロープ30の巻き解き量sは、コーンプーリーの周りの巻き解き周囲角(以降、巻き解き角と略す)をαS(正確には、その巻き取り開始角と終端角を定める、後述する係合点90(図6参照)の確定により初めて確定するが)とし、螺旋曲線80のばね20側の弧長要素をdsとすると、数式4で表される。ロープ30の巻き解き量sに相当する分だけ、原則として、ばね20は収縮し、ばね20の張力が弱まる。
【数4】
数4
【0022】
数式3および数式4において、θeiは、図1に示すばねバランス機構100の初期状態における、後述する係合角を言う。
【0023】
数式3および数式4の積分演算は、近年の数値積分の発展により、動径R(θ)、r(θ)の関数式にかかわらず広範に可能となり、従来技術ではそれらが一定、一次式または指数関数等の積分が容易な関数に制限されるという、大きな制約が解消される。
更に、数式3および数式4においては、従来技術の積分演算では考慮されていない、一組のコーンプーリー50の本体52のロープ溝58のリードeが考慮されており、ばねバランス機構100のバランス性能を向上させる。
【0024】
図5は、一組のコーンプーリー50の初期釣り合い状態の、垂直荷重10側における、ロープ30との係合部分を表し、螺旋曲線80に対し接線となる
ロープ30の中心線が接触する接触点でもある係合点92を示す。
図5に示す初期釣り合い状態では、係合点92は、原点56の極く近傍点(数式2(a)のRZ位置、図5にて図示せず)で、Z軸と螺旋曲線80を規定する動径R(θ)の一つである係合動径Re、およびその係合動径Reと−X側のXZ面間のなす係合角θe(微小であるため図示せず)を定める。なお、動径R(θ)は、円筒極座標表示においては、図5に示す−X側のXZ面に対する角度θをなす直線のZ軸あるいはz軸と螺旋曲線80との間の垂線の長さで表される。
【0025】
図5に示す係合点92の位置は、垂直荷重10の垂直移動に伴い、即ち、一組のコーンプーリー50の回転に伴い、絶対座標において、Z軸方向に沿い移動する。初期釣り合い状態のときのロープ30との係合点92に対応する係合角θeiは、ロープ30の巻き取り開始角を定め、一組のコーンプーリー50のα回転後のロープ30との係合点92は、巻き取り角αWに対応する(従って、巻き取り終端角を画する)係合角θeLを定める。従って、数式3に示される巻き取り角αWは、その係合角θei、θeLが等しい場合以外、回転角αと同一にはならず、修正が必要となる。従来技術は、この点に関する考慮が欠けている。
【0026】
垂直荷重10側における、ロープ30の中心線と螺旋輪郭80の係合点92、およびそれに係わる係合角θe等は、数式5に示すように、螺旋輪郭80の任意の点(角度座標θjとする)でのロープ30の中心線で表される接線の傾斜角を求め、その接線の傾斜角が、垂直荷重10の垂直懸下の条件を満たすことで決定する。なお、角度座標θjは、反時計回り方向を+方向とし、垂直荷重10の側の場合、絶対座標のXZ面の−X側を基準(θ=0)とする。
【数5】
数5
なお、数式5(c)は、α=0、即ち、ばねバランス機構100が図1等に示す、初期釣り合い状態の場合にも適用できる。
【0027】
数式5(c)は、係合点92および係合角θeが、円筒極座標表示の動径R(θ)の大きさ、および一組のコーンプーリー50の回転角αによって、変動することを示す。
この変動により、数式3における巻き取り角αWの修正が上述のように必要な場合があり、加えて、数式5(d)の絶対座標RYで示されるロープ30の吊り下げ点、即ち、三次元的位置関係が変動する。
これらのロープ30との係合点92(次に述べる係合点90も含む)の変動を初めとする一組のコーンプーリー50に係る三次元的位置関係の変動を、本発明では従来技術と異なり、修正の対象とし、ばねバランス機構100のバランスの向上を図る。
【0028】
図6は、図5に対応する、一組のコーンプーリー50の初期釣り合い状態の、
ばね20側における、ロープ30との係合部分を示す。図6において、係合点90は、上述の係合点92と同様に、螺旋曲線80に対し接線であるロープ30の中心線が接触する接触点である。係合点90は、係合点92の場合と同様に、初期釣り合い状態では、原点54の極く近傍点(数式1(a)のrz位置)で、z軸と係合点90を結ぶ螺旋曲線80の係合動径reを定め、係合動径reと+x側のxz面間のなす係合角θeを定める。従って、垂直荷重10側とばね20側の角度座標θの基準面間に180°の角度位相差が存在する。このことは、原則として、一体である一組のコーンプーリー50の垂直荷重10側とばね20側の本体52の形状を、数式1および数式2に示すように原点および角度座標の基準を異にして検討することに対応する。なお、ばね20側と垂直荷重10側で一組のコーンプーリー50を構成することから、ばね20側の角度座標θの+方向もまた、時計回り方向である。
【0029】
ばね10側における、ロープ30の中心線と螺旋輪郭80の係合点90、およびそれに係わる係合角θe等は、数式6に示すように、螺旋輪郭80の任意の点(角度座標θjとする)でのロープ30の中心線で表される接線の傾斜角を求め、その傾斜角を有する接線の直線方程式が、ばね支点40の絶対座標を通過する条件を満たすことで決定する。
【数6】
数6
なお、数式6(d)もまた、数式5(c)の場合と同様に、α=0、即ち、ばねバランス機構100が図1等に示す、初期釣り合い状態の場合にも適用できる。
【0030】
係合点90は、また、係合点92で述べたように、初期釣り合い状態のときのロープ30との係合点90に対応する係合角θeiおよび一組のコーンプーリー50のα回転後の係合点90に対応する係合角θeLを定める。従って、係合点92で述べたように、係合点90は、ばね20のロープ30の数式4で得られる巻き解き量sを定める巻き解き角αSの修正を促す場合がある。
【0031】
更に、垂直荷重10側の吊り下げ点である係合点92の座標RYと同様に、ばね20の吊り下げ点である係合点90の直交座標(rX,rY,rZ)が数式6(e)に示すように変動し、ばね20の伸びξLに影響する。この変動も、本発明においては、三次元的位置関係の変動の一つとして修正の対象とする。
【0032】
一組のコーンプーリー50を用いるばねバランス機構100は、独立した、
力学的に閉じた系を構成することから、「垂直荷重10が上昇するとき、垂直荷重10の位置エネルギーが増加し、一方で、その位置エネルギーの増加に等しい、ばねの弾性エネルギーが消費される(減少する)」と見ることができる。 即ち、力学的に閉じた系内であるばねバランス機構100内において、エネルギーが保存される。言い換えれば、理想的なばねバランス機構100を構成する一組のコーンプーリー50は、エネルギー保存則を満たす機能を有さなければならない。
【0033】
重量Wの垂直荷重10が最下位置である、図1に示すばねバランス機構100の
初期釣り合い状態のとき、ばね20の伸びをξm、垂直荷重10の図1等に示す初期釣り合い状態からの垂直移動距離をS、そのときのばね20の伸びをξLとし、垂直荷重10の全垂直移動距離をSE、そのときのばね20の伸びをξEとし、垂直荷重10の垂直移動に関してエネルギー保存則を適用すると、数式7を得る。
【数7】
数7
【0034】
エネルギー保存則は、理想的ばねバランス機構100が当然満たすべき必要条件であり、また、垂直荷重10の全垂直移動距離SEの範囲内で、後述する回転トルク釣り合い則を補完する。但し、ばねバランス機構100が満たす、次に述べる釣り合い則のような十分条件ではない。
【0035】
一組のコーンプーリー50は、垂直荷重10によるロープ30を介してのZ軸の回りの回転トルクと、ばね20の力によるロープ30を介しての回転トルクを釣り合わせる、釣り合い溝車として機能する。即ち、一組のコーンプーリー50は、理想的ばねバランス機構100が当然満たすべき、十分条件である回転トルク釣り合い則(以降、単に、釣り合い則という。)を満たさねばならない。
【0036】
釣り合い則によれば、図1に示すばねバランス機構100の初期釣り合い状態において、重量Wの垂直荷重10側およびばね20側の、Z軸、従って、支持軸62の軸芯の回りの回転トルク半径を、それぞれRT0、rT0とすると、数式8を得る。
【数8】
数8
【0037】
同様に、釣り合い則によれば、一組のコーンプーリー50が図1に示す初期釣り合い状態から、回転方向62にα回転したときの、垂直荷重10側およびばね20側の回転トルク半径をそれぞれRT、rTすると、数式9を得る。
【数9】
数9
【0038】
数式8および数式9における、回転トルク半径RT0、RTおよびrT0、rTの大きさは、それぞれ、Z軸から螺旋曲線80の接線であるロープ30(その延長線も含む)の中心線までの最短距離、即ち、両線間の共通垂線の長さで表される。
この点で、本発明は、円筒極座標表示の動径R(θ)、r(θ)と回転トルク半径RT0、rT0等を区別しない従来技術と異なり、ばねバランス機構100のバランス性能を向上させる。
【0039】
エネルギー保存則から導出される数式7(a)に、釣り合い則から得られる、数式8と数式9の結果を代入すると、数式10を得る。
【数10】
数10
【0040】
初期回転トルク半径比POを選択することは、数式8が示すように、ばね定数k、およびばね20の最大伸びξmを選択することを意味する。更に、上記数式10を介して、従って、POおよびPを介して、結果として、垂直荷重10側とばね20側の、一組のコーンプーリー50の輪郭(形状)を間接的に定めることになる。
【0041】
エネルギー保存則(従って、数式7)、および釣り合い則(従って、数式8および数式9)は、垂直荷重10の上昇過程および下降過程の両過程で成立し、また、支持軸60の姿勢が水平であるか垂直であるか等の影響を、原則として受けない。
【0042】
一組のコーンプーリー50に係る変数は、以下の所与要素、選択要素および確定すべき要素からなる。
予め与えられる所与要素は、
垂直荷重10の重量W、その全移動距離(ストローク)SE、および一組のコーンプーリー50とばね20の収容スペース等である。
一組のコーンプーリー50の輪郭(形状)を形成する際に選択すべき、または選択可能な要素は、
初期回転トルク半径比P0、ばね定数k、および一組のコーンプーリー50のロープ溝58のリードe等である。
一組のコーンプーリー50の輪郭(形状)を形成する際に、設定した上で確定すべき要素は、
螺旋曲線80を特定する円筒極座標表示の、垂直荷重10側の動径R(θ)およびばね20側の動径r(θ)である。
【0043】
特に、上述の数式7および数式10から、重量Wの垂直荷重10の移動距離Sに対応して決定される、ばね20の長さξL、および回転トルク半径比Pの、その移動距離Sを含む三変数の組は、ばねバランス機構100に用いられる一組のコーンプーリー50に関する、表1に示される「骨格データの組70」を構成する。
【表1】
表1
【0044】
表1のデータの組70は、数式7および数式10から導出されたものであるため、理想的な一組のコ−ンプーリー50の形成、そして理想的なばねバランス機構100の形成を可能にする。
従って、後述する本発明の一組のコーンプーリー50を形成する方法において重要なデータであり、可能な限り準拠すべきデータであり、準拠することでバランス性能の高い一組のコーンプーリー50およびばねバランス機構100が実現可能である。但し、後述する本発明を形成する方法のフローチャート200(図7参照)において述べるように、表1の骨格データの組70は、実際の一組のコーンプーリー50、即ち、螺旋曲線80の動径R(θ)、r(θ)を直接的に特定するものではない。
【0045】
表1の「骨格データの組70」は、利用の観点からの以下の特徴(または性質)を有する。なお、骨格データの組70を利用するためには、(k/W)が同一であることが前提である。例えば、表1のデータを利用するためには、(k/W)=0.0024(1/mm)であることが前提である。
【0046】
1.「骨格データの組70」は、ばね20側または垂直荷重10側の本体52の輪郭(形状)、即ち、螺旋曲線80の動径R(θ)、r(θ)を定める関数式に関係なく、一組のコーンプーリー50が満たすべきデータである。即ち、多様な輪郭(形状)の一組のコーンプーリー50を形成する可能性を秘めたデータ源である。
2.実際には、上述の三次元的位置関係の変動等の理由により、一組のコーンプーリー50がαだけ回転したときのロープ30との係合点90、92が一般的に、回転前の係合点90、92と絶対座標において異なり、即ち、係合角θeが異なり、一組のコーンプーリー50に係るロープ30の巻き取り量SWおよび巻き解き量s、動径r(θ)、R(θ)のロープ30との係合動径re、Reおよび回転トルク半径rT、RTの修正が必要となるが、その修正の指針となるのが「骨格データの組70」である。即ち、「骨格データの組70」に沿う修正である限り、精密なバランス性能を達成する一組のコーンプーリー50の輪郭(形状)の形成が自動的に実現できることは、「骨格データの組70」を用いる重要な特徴である。
【0047】
副次的効果として、一組のコーンプーリー50の垂直荷重10側またはばね20側の輪郭(形状)を所望のものに選択することを可能にする。
なお、一組のコーンプーリー50の「骨格データの組70」は、数式7および数式10が示すように、特定の(k/W)比に適合するものであり、(k/W)比が異なる場合には、短くない、一定の移動距離Sの範囲内でバランス機能を維持することは不可能である。
3.骨格データの組70に基づき形成されたコーンプーリー50は、(k/W)比が同一である限り、当然、狭い垂直移動範囲内でもそのまま流用できる。
例えば、垂直移動距離の範囲が1000mmである場合には、その垂直移動距離の範囲である、例えば、表1の垂直移動距離500mmから1500mに相当する、骨格データの組70をそのまま用いて、本発明の一組のコーンプーリー50を形成することが可能である。
従って、一組のコーンプーリー50の輪郭(形状)の形成は、骨格データの組70を再計算することなく、本発明にいう三次元的位置関係の変動に対する修正に努力を傾注すれば足りる。
あるいは、垂直移動距離Sの範囲が1500mmの、表1の骨格データの組70に基づき、本発明の形成する方法で形成された、一組のコーンプーリー50をそのまま流用することも当然、可能である。
【0048】
骨格データの組70が上述の特徴を有することから、特定の(k/W)毎および適切な移動距離SE毎に導出された骨格データの組70の
データファイルは、ばねバランス機構100の一組のコーンプーリーを形成する、適用範囲の広い、個々の一組のコーンプーリー50の垂直荷重10側およびばね20側のそれぞれの動径r(θ)、R(θ)を定めるための、上述の修正指針としてのみならず、ばねバランス機構100の準拠データファイルとなる。
【0049】
以上の考察では、図1に関し記述したように、垂直荷重10が一組のコーンプーリー50から垂直懸下される場合を想定している。しかし、冒頭に述べた傾斜面上の荷重が移動する場合以外にも、垂直荷重10がばねバランス機構100の支持部(図示なし)に設置の垂直レール(図示せず)に沿い移動する場合にも、ばね20の拘束条件に対する処理と同様な処理をすることにより本発明が適用可能である。
【0050】
図7の、ばねバランス機構100の一組のコーンプーリー50の本体52のロープ溝58により形成される螺旋曲線8を円筒極座標表示の動径R(θ)、r(θ)で形成する方法のフローチャート200を構成する各ステップについて述べる。
ステップ202において、所与要素W,SEの下、選択要素P0、kを選択し、骨格データの組70のばね20の最大伸びξmを数式8により求める。
この段階で、次のステップ204における数式7および数式10の基本要素の一部が定まる。
【0051】
ステップ204において、垂直荷重10をばねバランス機構100において最下位置の初期釣り合い状態から上方へ垂直移動させたときの、その垂直移動距離S毎に、数式7によりその垂直移動距離Sに対応するばね20の伸びξLおよび数式10により回転トルク半径比Pを求め、一組のコーンプーリー50に係る骨格データの組70(表1参照)を作成する。
骨格データの組70は、一組のコーンプーリー50の円筒極座標表示の動径R(θ)、r(θ)が未定の段階でも求めることが可能であることは、本発明の非常に重要な特徴である。
このことは逆に、骨格データの組70は、多様な輪郭(形状)の一組のコーンプーリー50の形成を可能とする源泉であることを示す。
【0052】
ステップ206とステップ216間の分岐ステップ205において、円筒極座標表示の動径R(θ)、r(θ)の関数式の設定の先後で分岐される。
【0053】
ステップ206において、垂直荷重10側の螺旋曲線80の動径R(θ)を、一組のコーンプーリー50の回転角αの所望の関数式R(α)に設定する。
ステップ208において、垂直移動距離S毎に 三次元的位置関係の変動を考慮して、垂直移動距離Sを指針に、数式5によりロープ30との係合点92、係合角θeおよび数式3によりロープ30の巻き取り角αWを求め、かつ修正し、回転トルク半径RTおよび一組のコーンプーリー50の回転角αを確定する。
ステップ210において、垂直移動距離Sに対応する骨格データの組70の回転トルク半径比Pを介してばね20側の回転トルク半径rTを回転角αの関数として求める。
ステップ212において、ばね20側の動径r(θ)を、求めたばね20側の回転トルク半径rTに基づき、回転角αの関数式r(α)と仮定する。
ステップ214において、骨格データの組70のばねの伸びξLを指針に、かつ、三次元的位置関係の変動を考慮して、数式6によりロープ30との係合点90,係合角θeおよび数式4によりロープ30の巻き取り角αSを求め、かつ修正し、併せて仮定した動径r(θ)の関数式r(α)を修正し、ばね20側の回転トルク半径rTを確定する。
【0054】
ばね20側の輪郭(形状)に係る動径r(θ)を先に設定するステップ216において、ばね20側の螺旋曲線80の動径r(θ)を一組のコーンプーリー50の回転角αの所望の関数式r(α)に設定する。
ステップ218において、ばねの伸びξL毎に、三次元的位置関係の変動を考慮して、そのばねの伸びξLを指針に、数式6によりロープ30との係合点90、係合角θeおよび数式4によりロープ3の巻き解き角αSを求め、かつ修正し、回転トルク半径rTおよび一組のコーンプーリー50の回転角αを確定する。
ステップ220において、ばねの伸びξLに対応する骨格データの組70の回転トルク半径比Pを介して、垂直荷重10側の回転トルク半径RTを回転角αの関数として求める。
ステップ222において、垂直荷重10側の動径R(θ)の関数式R(α)を、求めた回転トルク半径RTに基づき、回転角αの関数として仮定する。
ステップ224において、骨格データの組70の垂直移動距離Sを指針に、かつ、三次元的位置関係の変動を考慮して、数式5により垂直荷重10側のロープ30との係合点92、係合角θeおよび数式3によりロープ30の巻き取り角αWを求め、かつ修正し、併せて仮定した動径R(θ)の関数式R(α)を修正し、垂直荷重10側の回転トルク半径RTを確定する。
【0055】
最終ステップ226において、求めたデータを元に、数式8および数式9により釣り合い則が成立することを検証する。なお、ステップ226は、本発明の一組のコーンプーリー50の輪郭(形状)を形成する方法のために必須のステップではなく、確認のためのステップである。
【0056】
ステップ205およびそれ以降のステップ206からステップ214に示すように、一組のコーンプーリー50の輪郭(形状)を形成する本方法によれば、垂直荷重10側の形状を、所望の関数式で設定し、その後、ばね20側の形状を求めることもできる。これは、従来技術のばね20側の形状を設定してから垂直荷重10側の形状を定める方法と異なり、骨格データの組70を修正の指針にすることに加えての本発明の特徴である。
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
【図6】
図6 
【図7】
図7 
 
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