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運輸
 
【発明の名称】エコノミックカー
【出願人】
【識別番号】503365729
【氏名又は名称】中村 豊博
【住所又は居所】兵庫県神戸市灘区将軍通4丁目3番17−801号
【発明者】
【氏名】中村 豊博
【住所又は居所】兵庫県神戸市灘区将軍通4丁目3番17−801号
【要約】
【課題】
いままでの車に比べ、より低燃費・高出力・低コスト・低振動・低公害を実現する。
【解決手段】
円盤・加速装置・入出力装置等を【図1】,【図2】の様に車に配置する。 車の発車は、小型モーター又は小型エンジンにより徐々に加速し、蓄えた円盤の回転エネルギーを入出力装置を介して力強くスムースにタイヤに伝えることで加速する。
速度調節は入出力装置によって、運動エネルギーと回転エネルギーの変換によって行なう。(ブレーキは使わない)
停車は車の運動エネルギーを入出力装置を介して円盤にもどすことで減速し、最後にブレーキをかけ停車する。
つまり
1エネルギーのロスが少なくなり低燃費・低公害となる。
2蓄えたエネルギーを素早く取り出せるので、高出力が得られる。
3装置が単純なため低コストになる。
4円盤の特性により、回転面に平行には動きやすいが、垂直な振動やねじれに強く、低振動となる。
以上の事により、課題を解決した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大きな円盤を地面に水平に2つ以上車に取り付け、そしてその円盤を回転させることでエネルギーを蓄えることができるようにし、かつその回転エネルギーと車の運動エネルギー(スピード)を、電力等を介さず直接かつ相互に変換できる機構を備える装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、経済的に優れ、なおかつ強力なパワーをもつ未来の自動車を実現するために開発した。
【背景技術】
はずみ車・・・・強力なパワーはでるが、1個だけだと反動があるし、地面に対して垂直に取り付けられている事が多く、円盤が大きくなるにつれ曲がりにくなってしまう。
蓄えられたエネルギーを自由に簡単にコントロールすることができなかった。
電気自動車ハイブリッドカー等・・・エネルギーは一旦充電という形で蓄えられる為、効率がかなり悪くなってしまう。
加速力は、エンジンやモーターそのものの力に依存されるので、いくら電力を蓄えても力強い発進をする為には、より大きく重いモーターやエンジンが必要になってしまう。
又、走行中にも充電がおこなわれる為、モーター又はエンジンに余分な負担がかかり、効率的に矛盾する。
そしてあまりパワーを必要としない等速走行時でも、モーター又はエンジンを回転させていないと速度が保てず、燃料が消耗してしまう。
走行時の車の持っている運動エネルギーは、減速時にブレーキによって大半が熱等になって逃げてしまい、十分に蓄える事ができなかった。
【発明が解決しようとする課題】
(イ)エネルギーの節約
特にブレーキをかける事によって失われてしまう車の運動エネルギーを蓄える。
エネルギーを物理的力のまま保存することによって、余分なロスをふせぐ。
(ロ)強力なパワー
(ハ)振動を減少させ、車を安定させる。
(ニ)モーターやエンジンの小型化による低コスト・少スペース。
【問題を解決するための手段】
車に【図1】,【図2】の様に円盤を地面に水平に2つ(以上)取り付ける。
モーター又はエンジンから円盤を回転させるために、加速装置(7)を取り付ける。
円盤の回転で蓄えたエネルギーを、トルクや回転数を変えながら取り出せ、又車の運動エネルギーを円盤に戻すこともできる装置=入出力装置(8)を取り付ける。
円盤の回転エネルギーと車の運動エネルギーを適度に保つために、円盤の回転数や、車の速度、加速装置(7)、入出力装置(8)、クラッチ等はコンピュータ(6)で一括制御する。
【発明を実施するための最良の形態】
(イ)小型のモーター又はエンジン(車の想定する最高速時における風の抵抗や、摩擦等によるエネルギーのロスを補うだけのパワーが必要です。)を起動させ、クラッチA(2)をつなぎ、加速装置(7)に力を伝える。
加速装置とは、トルクと回転数を自由に変化できる動力伝達装置であり、これにより徐々に円盤のエネルギー値を上昇させ、一定の回転数(
の3を参考)まで加速する。
この時、円盤A(4)と円盤B(5)は直接ギア等で接するか、ベルトにより回転数を同期させてある。
(ロ)円盤に蓄えたエネルギーは、入出力装置(8)に伝えられる。
入出力装置とは、基本的に加速装置と同様の構造をしており、トルクと回転数を自由に変化できる動力伝達装置であり、この場合、円盤のエネルギー(回転)を車のエネルギー(スピード)に変換するだけではなく、車のエネルギーを円盤のエネルギーに戻すこともできる。
(ハ)入出力装置を、低回転(高トルク状態)にしてクラッチB(3)をつなぎ、徐々に高回転状態にすることで加速する。
スピード調節はこの装置によっておこない、ブレーキは使わない。
(ニ)走行中のエネルギー(
の2を参考)は少しずつロスしており、一定以上下がると、(イ)の様にして再度円盤を加速する。
(ホ)減速するには、入出力装置の接続状態を低回転にする。
そうすればエンジンブレーキの様になり、車の速度は減少し、逆に円盤は加速される。
(ヘ)停止するには、入出力装置により車速を最低にした後、クラッチを切り、ブレーキをかけて止まる。この時、車の持っていた運動エネルギーの大半は円盤に蓄えられ、高回転となる。
(ト)以上の操作はコンピューターによって最適に制御され、運転手はオートマ車の様に、アクセルとブレーキでコントロールする。
【加速装置と入出力装置】
加速装置及び入出力装置とは、トルクと回転数を自由に変化できる動力伝達装置であり、参考例として、【図3】,【図4】,【図5】の3種類を記述します。
まず
【図3】の装置は、円盤に直接タイヤ状の回転体(9)を2つ円盤軸に対して軸を垂直になるようにかつ、回転中の円盤のゆれを防ぐため、円盤の上下に挟み込む様に取り付けます。
また回転体(9)は、円盤の中心と外側を結ぶ直線上をスライドできるようにしてあります。
この装置により、回転体を円盤の中心付近にスライドした場合、円盤の回転数が一定と仮定すれば、角速度は半径に比例し、トルクは反比例するので、回転体の回転数は最小となり、トルクは最大となります。
逆に、回転体を円盤の外側にスライドすれば、回転体の回転数は最大となり、トルクは最小となり、条件を満たします。
次に
【図4】の装置は、円盤の軸に円錐体A(11)を取り付け、駆動軸の方には上下逆向きに円錐体B(12)を取り付ける。
そして2つをベルト(14)等でつなぎ、そのベルトをころ(10)などで上下する。
つまり
【図3】の装置の様に直接円盤に接続するわけではないが、同様に接続半径を変化させることによって、回転数とトルクを変えることができ、条件を満たします。
また点線の様に、円錐体を追加することによって、回転数とトルクの変化をより広範域まで拡げることができます。
3つめの【図5】の装置は、【図3】や
【図4】の装置と多少原理が違い、円盤の慣性モーメントを変化させます。
具体的には、円盤の内部を空洞にして、中に錘(13)を入れます。その錘がワイヤーや油圧等で、円盤の内側から外側の間を移動させる事で変化させます。
円盤のエネルギーの法則により、(1を参考)エネルギーが一定であれば、慣性モーメントと角速度の二乗は反比例するので、角速度も変化します。
この場合、慣性モーメントをトルクと考える事ができ、条件を満たします。
ただし、この装置だけでは十分な変化は得にくく、他の装置との併用が良いでしょう。
以上の3つの装置に加え、【図6】の様にギアボックス等を追加することで、より広範域まで変化することができますが、滑らかさと、エネルギーのロスに注意が必要です。
尚、加速装置、入出力装置とも、必要条件を満たせば、参考例以外の装置でも問題はありません。
【走行中のエネルギー】
走行中の総エネルギーは、
円盤の回転エネルギー+車の運動エネルギーである。
ここで【図7】に示した様に、
円盤の   半径=rメートル  角速度=ω
      回転数=x回/分  回転エネルギー=e
      重さ=mキログラム 個数=a個
車全体の  重量=Mキログラム 走行速度Vキロメートル/1時間
      運動エネルギー=E        とすると、
車の運動エネルギーE=(1/2)MV2    である。
また円盤1個の回転エネルギーは
      e=(1/2)Iω2‥‥‥1   なので、
a個だと  e=(1/2)aIω2       となる。
ここで   I=(1/2)mr2
      ω=2πx            を代入すると
      e=(1/4)am(2πrx)2
      e=amπ2r2x2である。
よって総エネルギーは、1/2MV2+amπ2r2x2‥‥‥2   である。
ここから風の抵抗や摩擦等により、るエネルギーはロスしていきます。
【回転数を求める】
ここで、加速も減速もしやすい安定した状態を考えてみると、現在の走行速度を2倍に加速するには、理論上4倍のエネルギーが必要となる。
しかし、円盤の回転エネルギーが、すべて車の運動エネルギーに変換することは困難であるので、理論上 3E=e であればよいが、ロス等を考慮して、 4E=e で計算することにする。
そしてこの安定した状態での速度を  目標速度=V′ とすれば、
発車時に必要な円盤の回転数  x′ は上式で考えると、
4・(1/2)MV′2=amπ2r2x′2
x′=2V′√M/[πr√(2am)]‥‥‥3
である。ここで実際に想定される数値
M=900キログラム  V′=60キロメートル/時 =1000メートル/分
m=100キログラム  r=0.5メートル  a=2個  を入力すれば、
回転数 x≒1910回転/分 となり、製作可能である。
【円盤の形状】
円盤の形は単純な平面円盤でもよいが、加速装置や入出力装置が
【図03】や
【図04】の様な場合は、
【図08】のような形にしたほうが、よりエネルギーの貯蓄効率がよい。
【円盤軸について】
円盤の軸を支えるのに、超伝導を用いる方法もあるが、コストがかかる事と、振動に弱いという弱点がある。
この欠点は致命的で、自動車にはかなりの揺れや慣性力が働く。
特に一定のリズムの振動をうけると、回転数が同期した時などはかなり増幅される。
エネルギー値の高い円盤では危険である。
この装置の場合、ベアリングを多用することで、摩擦を軽減しながら固定したほうがよいと思われる。
【注意事項】
高速に乗った時や、上り坂が長く続いた場合、コンピューターが状況を判断し、目標速度を変更しエネルギーを蓄えます。
しかしシステムの構造上、
で設定した目標速度の場合、約2倍までしか急加速できません。
そこで、あらかじめナビゲーターや運転手によって設定を変更し、目標速度(車の総エネルギー量)を上げることが望ましい。
また、円盤の回転数を超高速にしなければそれほど問題ではないが、事故時の危険を防ぐために、
【図9】のように円盤のまわりに丈夫な囲い(16)を作り、またピン(17)を差し込む事で、瞬時に回転を止める事のできる装置も必要です。
【発明の効果】
(イ)円盤を2つ(以上)車に取り付けることで、反動が押さえられ安定する。
(ロ)円盤を地面に対して平行に取り付けることで、慣性力が働き、細かな地面の凹凸による車の揺れが押さえられ安定する。
その反面、カーブは抵抗なく曲がれる。(車に円盤を垂直に取り付けた時と比べて)(ハ)円盤を車の中央下部に取り付けることで車の重心が中央下部となり、オーバーステアやアンダーステアが減少し、安定する。
(ニ)円盤にエネルギーを蓄えることで小型のモーターやエンジンでも爆発的な加速が得られる。
随時モーターやエンジンを動かしていなくてもよい。
(ホ)入出力装置により
ブレーキ時にロスしていた運動エネルギーを、効率よく回転エネルギーに変換して蓄えられる。
滑らかな加速、減速ができる。
急ブレーキによるタイヤのロックが起こりにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を車に取り付けた全体図である。
【図2】本発明の断面図である。
【図3】加速装置又は入出力装置の参考図である。
【図4】加速装置又は入出力装置の参考図である。
【図5】加速装置又は入出力装置の参考図である。
【図6】ギアボックス等の取り付け図である。
【図7】エネルギー計算用の参考図である。
【図8】円盤形状の断面図である。
【図9】安全装置の参考図である。
【符号の説明】
(1)モーター又はエンジン (2)クラッチA (3)クラッチB
(4)円盤A (5)円盤B (6)コンピューター (7)加速装置
(8)入出力装置 (9)回転体 (10)コロ (11)円錐体A
(12)円錐体B (13)重り (14)ベルト (15)ギアボックス
(16)囲い (17)ピン
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
【図6】
図6
【図7】
図7
【図8】
図8
【図9】
図9
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