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衣服・履物
 
【発明の名称】消臭及び芳香機構付き靴
【出願人】
【識別番号】512180779
【氏名又は名称】溝川 由香
【住所又は居所】北海道札幌市北区新琴似十条1丁目1-43
【代理人】
【識別番号】100104330
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 誠二
【発明者】
【氏名】溝川 由香
【住所又は居所】北海道札幌市北区新琴似十条1丁目1-43
【要約】
【課題】 効果的な消臭及び芳香機構を備えた靴を提供することである。
【解決手段】 かかと部(12)内に設けられた空洞(14)と、空洞の底部に配置されたクッション材(16)と、空洞の内部に収容された消臭剤入り容器(18)とを備え、容器が、直径が空洞の径よりも小さく、空洞の内部への配置時に上端が空洞の上端よりも僅かに下方に位置するような高さを有しており、履いて歩行すると、空洞内で容器が上下動するように構成されていることを特徴とする消臭及び芳香機構付き靴(10)が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
かかと部内に設けられた空洞と、
前記空洞の底部に配置されたクッション材と、
前記空洞の内部に収容された消臭剤入り容器とを備え、
前記容器が、直径が前記空洞の径よりも小さく、前記空洞の内部への配置時に上端が前記空洞の上端よりも僅かに下方に位置するような高さを有しており、
履いて歩行すると、前記空洞内で前記容器が上下動するように構成されていることを特徴とする消臭及び芳香機構付き靴。
【請求項2】
かかと部内に設けられた空洞と、
底部にクッション材が取り付けられ、前記空洞の内部に収容された消臭剤入り容器とを備え、
前記容器が、直径が前記空洞の径よりも小さく、前記空洞の内部への配置時に上端が前記空洞の上端よりも僅かに下方に位置するような高さを有しており、
履いて歩行すると、前記空洞内で前記容器が上下動するように構成されていることを特徴とする消臭及び芳香機構付き靴。
【請求項3】
かかと部内に設けられた空洞と、
前記空洞の内部に収容された消臭剤入り容器とを備え、
前記容器の下端が、ピンによって前記空洞の底部に揺動可能に取り付けられており、
履いて歩行すると、前記空洞内で前記容器が前後に揺動するように構成されていることを特徴とする消臭及び芳香機構付き靴。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消臭及び芳香機構が組み込まれた靴に関する。
【背景技術】
【0002】
靴を履くと、靴の中がほぼ密閉状態になり、汗もかくため、臭いがこもったり悪臭が発生したりして、不快感をもよおすことが多い。また、靴を脱いでも、悪臭が靴下や足に移っていたりすると、不快感が持続することとなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
靴の中の悪臭を回避するため、例えば、消臭効果のある中敷などが市販されているが、靴自体に効果的な消臭及び芳香機構が組み込まれたものは見受けられない。
【0004】
本発明は、このような現状に鑑みて開発されたものであって、効果的な消臭及び芳香機構を備えた靴を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願請求項1に記載の消臭及び芳香機構付き靴は、かかと部内に設けられた空洞と、前記空洞の底部に配置されたクッション材と、前記空洞の内部に収容された消臭剤入り容器とを備え、前記容器が、直径が前記空洞の径よりも小さく、前記空洞の内部への配置時に上端が前記空洞の上端よりも僅かに下方に位置するような高さを有しており、履いて歩行すると、前記空洞内で前記容器が上下動するように構成されていることを特徴とするものである。
【0006】
本願請求項2に記載の消臭及び芳香機構付き靴は、かかと部内に設けられた空洞と、底部にクッション材が取り付けられ、前記空洞の内部に収容された消臭剤入り容器とを備え、前記容器が、直径が前記空洞の径よりも小さく、前記空洞の内部への配置時に上端が前記空洞の上端よりも僅かに下方に位置するような高さを有しており、履いて歩行すると、前記空洞内で前記容器が上下動するように構成されていることを特徴とするものである。
【0007】
本願請求項3に記載の消臭及び芳香機構付き靴は、かかと部内に設けられた空洞と、前記空洞の内部に収容された消臭剤入り容器とを備え、前記容器の下端が、ピンによって前記空洞の底部に揺動可能に取り付けられており、履いて歩行すると、前記空洞内で前記容器が前後に揺動するように構成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の消臭及び芳香機構付き靴によれば、履いて歩行すると、消臭剤入り容器が上下動又は揺動して消臭剤又は芳香剤の発散を促進するので、靴内を効果的に消臭又は芳香状態に置くことができる。本発明の消臭及び芳香機構付き靴においては、消臭剤入り容器を交換することにより、長期間、消臭機能を発揮させることが可能である。本発明の消臭及び芳香機構付き靴は、比較的簡単な構造であるため、故障することもなく、低コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に係る消臭及び芳香機構付き靴の全体を示した図である。
【図2】図2(a)は、図1の部分2aの拡大図、図2(b)は、図2(a)の消臭剤入り容器が上昇して中敷に当たっている状態を示した図である。
【図3】図3(a)は、本発明の第2の実施形態に係る消臭及び芳香機構付き靴を示した図2(a)と同様の図、図3(b)は、図3(a)の消臭剤入り容器が上昇して中敷に当たっている状態を示した図である。
【図4】図4(a)は、本発明の第3の実施形態に係る消臭及び芳香機構付き靴を示した図2(a)と同様の図、図4(b)は、消臭剤入り容器が揺動する状態を示した図、図4(c)〜図4(e)は、ピン36の構造の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態に係る消臭及び芳香機構付き靴について詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る消臭及び芳香機構付き靴を示した全体図、図2(a)は、図1の部分2aの拡大図である。図1において全体として参照符号10で示される本発明の第1の実施の形態に係る消臭及び芳香機構付き靴は、かかと部(ヒール)12内に設けられた空洞14を備えている。空洞14は、上端が靴の内部に開放している。空洞14は通常、中敷で被覆されている。
【0011】
空洞14の底部には、クッション材16が配置されている。クッション材16としては、スポンジのような公知の適当な材料を用いてもよい。
【0012】
消臭及び芳香機構付き靴10はまた、空洞14の内部に収容された消臭剤入り容器18を備えている。消臭剤入り容器18は、適当な消臭剤又は芳香剤が充填された筒状の容器である。消臭剤入り容器18は、直径が空洞14の径よりも小さく、空洞14の内部への配置時に上端が空洞12の上端よりも僅かに(例えば、数mm〜約1cm)下方に位置するような高さを有する。これにより、消臭及び芳香機構付き靴10を履いて歩行すると、空洞14内で消臭剤入り容器18が上下動し、消臭剤又は芳香剤が発散し易いようになっている。
【0013】
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る消臭及び芳香機構付き靴を示した図である。本発明の第2の実施の形態に係る消臭及び芳香機構付き靴20は、クッション材26が空洞24の底部ではなく、消臭剤入り容器28の下端に取り付けられている点を除いて、消臭及び芳香機構付き靴10と実質的に同一の構成を有している。
【0014】
すなわち、消臭及び芳香機構付き靴20は、かかと部(ヒール)22内に設けられた空洞24と、空洞24の内部に収容された消臭剤入り容器28と、消臭剤入り容器28の下端に取り付けられたクッション材26とを備えている。消臭剤入り容器28は、消臭剤入り容器18と同様に、直径が空洞24の径よりも小さく、空洞24の内部への配置時に上端が空洞24の上端よりも僅かに(例えば、数mm〜約1cm)下方に位置するような高さを有する。
【0015】
図4は、本発明の第3の実施の形態に係る消臭及び芳香機構付き靴を示した図である。本発明の第3の実施の形態に係る消臭及び芳香機構付き靴30は、かかと部(ヒール)32内に設けられた空洞34と、空洞34の内部に収容された消臭剤入り容器38とを備え、消臭剤入り容器38の下端が、ピン36によって空洞34の底部に揺動可能に取り付けられている。これにより、消臭及び芳香機構付き靴30を履いて歩行すると、空洞34内で消臭剤入り容器28が前後に揺動し(図4(b)参照)、消臭剤又は芳香剤が発散し易いようになっている。
【0016】
図4(c)〜図4(e)は、ピン36の一例を示した図である。図4(c)〜図4(e)に示されるピン36は、消臭剤入り容器38の下端に取り付けられた突出部36aと、突出部36aから両側に突き出た突起36a1と、空洞34の底部に取り付けられた一対の突出部36bと、各突出部36bに設けられた開口36b1とを有し、突起36a1を開口36b1に嵌め込むことにより、消臭剤入り容器38が空洞34の底部に揺動可能に取り付けられている。なお、図4(c)はピンを示した拡大図、図4(d)は図4(c)の線4d−4dに沿って見た図、図4(e)は消臭剤入り容器38をピン36から取り外した状態を示した図である。ピン36は、消臭剤入り容器38を揺動可能に取り付けることができるものであれば、図示した以外の構造を採用してもよい。
【0017】
次に、以上のように構成された消臭及び芳香機構付き靴10、20、30の使用法について説明する。消臭及び芳香機構付き靴10、20、30を履いて歩行すると、消臭及び芳香機構付き靴10、20では消臭剤入り容器18、28が空洞14、24内で上下動し、消臭及び芳香機構付き靴30では消臭剤入り容器38が空洞34内で前後に揺動することにより、消臭剤入り容器18、28、38内の消臭剤又は芳香剤が発散して、靴中に充満したり中敷に浸透したりして、靴の中の不快な臭いを消したり芳香を漂わせたりすることができる。
【0018】
本発明は、以上の発明の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0019】
なお、消臭剤入り容器18、28、38は、交換可能なものを使用すると便利である。
【符号の説明】
【0020】
10、20、30 消臭及び芳香機構付き靴
12、22、32 かかと部(ヒール)
14、24、34 空洞
16、26 クッション材
36 ピン
18、28、38 消臭剤入り容器
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
イラスト 
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