| 閉じる |
| 【考案の名称】移乗介助用シート 【実用新案権者】 【識別番号】525477790 【Nickname】英弘 【代理人】 【識別番号】100155158 【弁理士】 【氏名又は名称】渡部 仁 【考案者】 【Nickname】英弘 【要約】 【課題】 持ち手部の強度を向上するのに好適な移乗介助用シートを提供する。 【解決手段】 移乗介助用シート10は、非伸縮性又は低伸縮性の素材により形成されるシート本体12と、介助者が把持するための持ち手部14〜20とを備える。持ち手部14〜20は、シート本体12の上端部側及び下端部側のそれぞれにおいて、シート本体12から側方に向けて張り出す張出部として構成されている。シート本体12と持ち手部14〜20とは、一枚の布地又は貼り合わされた布地から一体的に形成されている。上端部側と下端部側で持ち手部14〜20の位置が非対称となっている。 【選択図】 図1 ![]() ![]() ![]() 本製品は移乗介助時の身体の滑りを補助する布製移乗介助シートです。 出回っているスライドシートの上に移乗介助シート、その上に体を乗せ安全に体位変換や移動を行い摩擦も軽減出来ます。 軽量で持ち運びやすく洗濯可能なため衛生的に繰り返し使用出来ます。特別な機械を必要とせず、低コストでの導入が可能です。 介護現場での活用が期待出来ます。 This product is a fabric transfer aid sheet designed to assist with body sliding during patient transfers. Place the transfer aid sheet over standard sliding sheets, position the patient on top, and safely perform repositioning or transfers while reducing friction. Lightweight, portable, and washable, it allows for hygienic reuse. Requiring no special equipment, it enables low-cost implementation. It is expected to be useful in caregiving settings. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 被介助者の少なくとも胴体部を支持可能な大きさを有し、非伸縮性又は低伸縮性の素材により形成されるシート本体と、 介助者が把持するための持ち手部とを備え、 前記持ち手部は、前記シート本体の上端部側及び下端部側のそれぞれにおいて、前記シート本体から側方に向けて張り出す張出部として構成され、 前記シート本体と前記持ち手部とは、一枚の布地又は貼り合わされた布地から一体的に形成されていることを特徴とする移乗介助用シート。 【請求項2】 請求項1において、 前記上端部側の持ち手部と前記シート本体の上端との距離が、前記下端部側の持ち手部と前記シート本体の下端との距離よりも長いことを特徴とする移乗介助用シート。 【請求項3】 請求項2において、 前記上端部側の持ち手部は、その上端が前記シート本体の上端から下方に所定の間隔を空けた位置に設けられ、 前記下端部側の持ち手部は、その下端が前記シート本体の下端に一致する位置に設けられていることを特徴とする移乗介助用シート。 【請求項4】 請求項1及び2のいずれか1項において、 前記シート本体は、キルティング生地により構成されていることを特徴とする移乗介助用シート。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本考案は、被介助者を移乗させる際に用いられる移乗介助用シートに係り、特に、持ち手部の強度を向上するのに好適な移乗介助用シートに関する。 【背景技術】 【0002】 従来、介護現場において被介助者をベッドから車椅子等へ移乗させる際、被介助者の身体の下にバスタオルを敷き込み、そのバスタオルを利用して移乗を行うことがあった。しかし、バスタオルは伸縮性を有するため、敷設時や移乗操作時に介助者が引っ張ると容易に伸びてしわが発生しやすい。このしわや摩擦が原因で、被介助者に皮膚剥離(スキンテア)等の皮膚損傷を引き起こすリスクがあった。 【0003】 このような問題を解決し、移乗を補助するために、専用の持ち手を備えた移乗介助用シートが提案されている。例えば、特許文献1には、長尺状のマット本体の側縁部に複数のループ状の持ち手が設けられた構成が開示されている。また、特許文献2には、帯状シートの側縁部にリング状の取っ手が設けられた構成が開示されている。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0004】 【特許文献1】 特許第6695605号公報 【特許文献2】 特表平5−506803号公報 【考案の概要】 【考案が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、特許文献1、2記載の移乗介助用シートにあっては、持ち手(取っ手)が、シート本体とは別部材(例えば、ベルトやテープ)をループ状に形成し、シート本体に縫合により取り付けられているので、移乗時に被介助者の体重による大きな荷重が持ち手とシート本体との縫合部に集中し、使用中に縫合部がほつれたり破断したりする可能性があった。 【0006】 そこで、本考案は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、持ち手部の強度を向上するのに好適な移乗介助用シートを提供することを目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0007】 〔考案1〕 上記目的を達成するために、考案1の移乗介助用シートは、被介助者の少なくとも胴体部を支持可能な大きさを有し、非伸縮性又は低伸縮性の素材により形成されるシート本体と、介助者が把持するための持ち手部とを備え、前記持ち手部は、前記シート本体の上端部側及び下端部側のそれぞれにおいて、前記シート本体から側方に向けて張り出す張出部として構成され、前記シート本体と前記持ち手部とは、一枚の布地又は貼り合わされた布地から一体的に形成されている。 【0008】 ここで、「非伸縮性又は低伸縮性」とは、移乗介助時に想定される引張荷重(例えば、被介助者の体重を支持する際に生じる荷重)が作用した場合に、実質的に伸びが生じないか、又は、伸び、変形、しわの発生や操作性の低下を招かない程度の僅かな伸びに留まる性質をいう。 【0009】 また、「一体的に形成」とは、シート本体の領域と持ち手部(張出部)の領域とを含む形状に裁断された単一の布地、若しくは複数の布地が積層・接合(例えば、接着、縫合、キルティング加工等)されて一体化された複合布地から形成されている状態、又は、材料の連続性がある状態だけでなく接合界面の強度が母材と同等以上である状態をいう。 【0010】 また、「布地」には、織物、編物、不織布のほか、合成皮革、樹脂シートやフィルム等、柔軟性を有しシート状に加工可能なあらゆる素材が含まれる。非伸縮性又は低伸縮性の素材としては、例えば、キルティング生地、帆布(キャンバス生地)、デニム生地、厚手のオックスフォード生地等が挙げられる。 【0011】 また、「張出部」の形状は、介助者が把持しやすい形状であればよい。例えば、半円形状、楕円形状、矩形状、台形状又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。 【0012】 〔考案2〕 さらに、考案2の移乗介助用シートは、考案1の移乗介助用シートにおいて、前記上端部側の持ち手部と前記シート本体の上端との距離が、前記下端部側の持ち手部と前記シート本体の下端との距離よりも長い。 【0013】 〔考案3〕 さらに、考案3の移乗介助用シートは、考案2の移乗介助用シートにおいて、前記上端部側の持ち手部は、その上端が前記シート本体の上端から下方に所定の間隔を空けた位置に設けられ、前記下端部側の持ち手部は、その下端が前記シート本体の下端に一致する位置に設けられている。 【0014】 〔考案4〕 さらに、考案4の移乗介助用シートは、考案1及び2のいずれか1の移乗介助用シートにおいて、前記シート本体は、キルティング生地により構成されている。 【考案の効果】 【0015】 以上説明したように、考案1の移乗介助用シートによれば、シート本体と持ち手部とが一体的に形成されているので、移乗時の荷重が移乗介助用シート全体に分散され、従来に比して、持ち手部の強度を向上することができる。また、シート本体が非伸縮性又は低伸縮性の素材により形成されているので、移乗時の伸び、変形、しわの発生が抑制され、被介助者に皮膚損傷を引き起こす可能性を低減することができる。 【0016】 さらに、考案2の移乗介助用シートによれば、上端部側と下端部側で持ち手部の位置が非対称となっているので、被介助者の身長や体格又は介助者の操作しやすい姿勢に応じて適切な位置で支持することができる。 【0017】 さらに、考案3の移乗介助用シートによれば、上端部側の持ち手部がシート本体の上端から間隔を空けた位置に設けられているので、被介助者の頭頂部ではなく首又は肩付近を基点として、安定して支持することができる。 【0018】 さらに、考案4の移乗介助用シートによれば、キルティング生地が有する適度な剛性と柔軟性により、被介助者の身体の下への敷設が容易であり、移乗時の伸び、変形、しわの発生を抑制することができる。 【図面の簡単な説明】 【0019】 【図1】本実施の形態に係る移乗介助用シート10の上面図である。 【図2】移乗介助用シート10の使用状態を示す図である。 【考案を実施するための形態】 【0020】 以下、本考案の実施の形態を説明する。図1〜図2は、本実施の形態を示す図である。 〔構成〕 まず、本実施の形態の構成を説明する。 【0021】 図1は、本実施の形態に係る移乗介助用シート10の上面図である。 図2は、移乗介助用シート10の使用状態を示す図である。同図(a)は上面図、同図(b)は側面図、同図(c)は斜視図である。なお、以下の説明において、移乗介助用シート10の長手方向における被介助者の頭部側を「上端部側」といい、被介助者の足部側を「下端部側」という。 【0022】 移乗介助用シート10は、図1及び図2に示すように、被介助者を車椅子等に移乗させる際に、被介助者の身体の下に敷設して使用される。移乗介助用シート10は、シート本体12と、介助者が把持するための複数の持ち手部14、16、18、20とを有して構成されている。通常、図2(b)に示すように、移乗介助用シート10のさらに下に、滑りやすい素材で形成されたスライドシート22を敷き込んだ状態で使用される。 【0023】 シート本体12は、被介助者の少なくとも胴体部を支持可能な大きさを有し、略長方形状となっている。シート本体12は、非伸縮性又は低伸縮性の素材により形成されている。シート本体12の素材としては、例えば、キルティング生地を採用することができる。 【0024】 キルティング生地は、表地と裏地の間に綿等の詰め物を挟み込み、ステッチで押さえて一体化させた生地であり、適度な剛性と柔軟性を備えている。このため、被介助者の身体の下への敷設が容易であり、移乗時に介助者が引っ張っても伸びにくく、しわの発生が抑制される。これにより、バスタオルのように被介助者に皮膚損傷を引き起こす可能性を低減することができる。 【0025】 持ち手部14〜20は、介助者が把持するための部位である。持ち手部14〜20は、シート本体12の上端部側及び下端部側のそれぞれにおいて、シート本体12から側方(幅方向外側)に向けて張り出す張出部として構成されている。持ち手部14は、シート本体12の上端部側の左側に設けられている。持ち手部16は、シート本体12の上端部側の右側に設けられている。持ち手部18は、シート本体12の下端部側の左側に設けられている。持ち手部20は、シート本体12の下端部側の右側に設けられている。各持ち手部14〜20は、角部が丸められた略半楕円形状となっている。 【0026】 シート本体12と各持ち手部14〜20とは、一枚の布地又は貼り合わされた布地から一体的に形成されている。すなわち、移乗介助用シート10は、シート本体12の領域と、各持ち手部14〜20の張出部の領域とを含む形状(図1に示す形状)に布地を裁断することによって形成されており、特許文献1、2の移乗介助用シートのように別部材(例えば、ベルトやテープ)を後から縫合する工程を経ていない。 【0027】 この一体形成構造により、移乗時に被介助者の体重による荷重が作用した際、その荷重は持ち手部14〜20からシート本体12へと連続した布地を介して伝達・分散される。したがって、移乗時の荷重が移乗介助用シート10全体に分散され、持ち手部14〜20の強度を向上することができる。 【0028】 また、上端部側の持ち手部14、16と下端部側の持ち手部18、20の位置は、図1に示すように、移乗介助用シート10の長手方向において非対称となっている。具体的には、持ち手部14、16とシート本体12の上端12aとの距離が、持ち手部18、20とシート本体12の下端12bとの距離よりも長くなるように構成されている。 【0029】 持ち手部18、20は、その下端がシート本体12の下端12bに一致する位置に設けられている。これに対し、持ち手部14、16は、その上端がシート本体12の上端12aから下方に所定の間隔を空けた位置に設けられている。この配置により、持ち手部14、16は、図2(a)に示すように、被介助者の首又は肩付近に対応する位置に配置されることとなる。これにより、被介助者の頭頂部付近を基点とする場合に比して、首又は肩付近を基点として、安定して支持することができる。また、被介助者の身長や体格又は介助者の操作しやすい姿勢に応じて適切な位置で支持することができ、操作性が向上する。 【0030】 〔動作〕 次に、本実施の形態の動作を説明する。 介助者は、図2に示すように、被介助者を側臥位にする等して、被介助者の身体の下に移乗介助用シート10及びスライドシート22を敷設する。シート本体12は、キルティング生地により適度な剛性と柔軟性を有しているので、敷設作業は容易である。そして、介助者を元の仰臥位の姿勢に戻す。これにより、被介助者、移乗介助用シート10、スライドシート22の順で積層された状態となる。 【0031】 被介助者を車椅子等に移乗させる場合、介助者は、持ち手部14〜20を把持する。例えば、2人の介助者で行う場合、被介助者の頭部側と足部側に分かれて、一方が持ち手部14、16を、もう一方が持ち手部18、20を把持する。又は、被介助者の左側と右側に分かれて、一方が持ち手部14、18を、もう一方が持ち手部16、20を把持する。このように介助者は、持ち手部14〜20を把持し、被介助者を持ち上げ又はスライドシート22上を滑らせるようにして、目的の場所(例えば、車椅子やストレッチャー)に被介助者を移乗させる。 【0032】 この移乗操作において、シート本体12は非伸縮性又は低伸縮性の素材で形成されているため、移乗時に伸びてしわが発生することが抑制される。また、シート本体12と持ち手部14〜20とが一体的に形成されているので、脆弱な縫合部が存在せず、荷重は移乗介助用シート10全体に分散される。 【0033】 〔効果〕 次に、本実施の形態の効果を説明する。 本実施の形態では、移乗介助用シート10は、非伸縮性又は低伸縮性の素材により形成されるシート本体12と、介助者が把持するための持ち手部14〜20とを備え、持ち手部14〜20は、シート本体12の上端部側及び下端部側のそれぞれにおいて、シート本体12から側方に向けて張り出す張出部として構成され、シート本体12と持ち手部14〜20とは、一枚の布地又は貼り合わされた布地から一体的に形成されている。 【0034】 これにより、シート本体12と持ち手部14〜20とが一体的に形成されているので、移乗時の荷重が移乗介助用シート10全体に分散され、従来に比して、持ち手部14〜20の強度を向上することができる。また、シート本体12が非伸縮性又は低伸縮性の素材により形成されているので、移乗時の伸び、変形、しわの発生が抑制され、被介助者に皮膚損傷を引き起こす可能性を低減することができる。 【0035】 さらに、本実施の形態では、持ち手部14、16とシート本体12の上端12aとの距離が、持ち手部18、20とシート本体12の下端12bとの距離よりも長くなっている。 【0036】 これにより、上端部側と下端部側で持ち手部14〜20の位置が非対称となっているので、被介助者の身長や体格又は介助者の操作しやすい姿勢に応じて適切な位置で支持することができる。 【0037】 さらに、本実施の形態では、持ち手部14、16は、その上端がシート本体12の上端12aから下方に所定の間隔を空けた位置に設けられている。 【0038】 これにより、被介助者の頭頂部ではなく首又は肩付近を基点として、安定して支持することができる。 【0039】 さらに、本実施の形態では、シート本体12は、キルティング生地により構成されている。 【0040】 これにより、キルティング生地が有する適度な剛性と柔軟性により、被介助者の身体の下への敷設が容易であり、移乗時の伸び、変形、しわの発生を抑制することができる。 【0041】 〔変形例〕 なお、上記実施の形態は本考案の一例にすぎず、本考案は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、以下のような変形例を採用することができる。 【0042】 上記実施の形態及びその変形例においては、シート本体12と持ち手部14〜20とがキルティング生地から一体的に形成される例を示したが、これに限らず、シート本体12の裏面(被介助者と接触しない側の面)に、滑りやすい素材(低摩擦素材)を配設又はコーティングする構成を採用することができる。具体的には、ナイロンやテフロン(登録商標)加工された別布を裏面に一体的に縫合又は接着するか、裏面自体にシリコンコーティング等を施すことにより、スライドシート22を別途用意することなく、移乗介助用シート10単体で滑らせて移乗を行うことができる。 【0043】 また、上記実施の形態及びその変形例に限らず、シート本体12の表面(被介助者と接触する側の面)に滑り止め加工を施す構成を採用することができる。例えば、キルティング生地の表面にゴムやシリコン等の高摩擦素材をドット状やライン状に配置することで、移乗操作中に被介助者がシート本体12上で滑って位置ズレを起こすことを防止し、より安全な移乗を実現することができる。 【0044】 また、上記実施の形態及びその変形例においては、シート本体12と持ち手部14〜20とが一枚の布地等から形成されているが、これに限らず、強度をさらに向上させるために、左右の持ち手部(例えば、持ち手部14、16)を結ぶように、シート本体12の幅方向に延びる補強ベルトを一体的に設ける構成を採用することができる。この場合、補強ベルトはシート本体12の表面又は裏面に縫い付けられるか、又はキルティング生地の内部(表地と裏地の間)に芯材として埋め込まれていてもよい。これにより、持ち手部14〜20を引っ張った際の引張荷重が補強ベルトによって直接的に受け止められるため、持ち手部14〜20の強度をさらに向上することができる。 【0045】 また、上記実施の形態及びその変形例においては、持ち手部14〜20の形状を略半楕円形状としたが、これに限らず、介助者が把持しやすい形状であればよく、例えば、半円形状、台形状、三角形状等を採用することもできる。また、張出部の中央に開口部を設け、ループ状の持ち手として構成してもよいが、強度及び製造容易性の観点からは、開口部を設けない張出部とすることが望ましい。また、一つの張出部に複数の把持孔(開口部)を設けたラダー状(梯子状)の形状を採用することができる。これにより、介助者の身長や力の入れ具合に応じて、把持する位置を微調整することが可能となり、操作性をさらに向上させることができる。 【0046】 また、上記実施の形態及びその変形例においては、上端部側と下端部側で持ち手部14〜20の位置を非対称としたが、これに限らず、対称に配置してもよい。例えば、上端部側及び下端部側の両方において、持ち手部14〜20がシート本体12の端部に一致する位置に設けられていてもよい。この場合であっても、一体形成構造による強度向上の効果は同様に得られる。 【0047】 また、上記実施の形態及びその変形例においては、シート本体12の形状は長方形状に限らず、被介助者の体型に合わせて中央部がくびれた形状や、楕円形状等としてもよい。また、移乗介助用シート10のサイズは、被介助者の体格や用途に応じて、複数のサイズバリエーションを用意してもよい。 【0048】 また、上記実施の形態及びその変形例においては、上端部側の持ち手部14、16と下端部側の持ち手部18、20との位置関係により上下を判別可能としているが、これに限らず、上端部側と下端部側又は表面と裏面とで、持ち手部14〜20又はシート本体12の色や模様を異ならせる構成を採用することができる。緊急時や薄暗い環境下でも、介助者がシートの向きや表裏を瞬時に視覚的に識別できるようにすることで、誤使用を防ぎ、迅速な移乗作業を支援することができる。 【0049】 また、上記実施の形態及びその変形例においては、持ち手部14〜20を布地により形成したが、これに限らず、夜間の視認性を高めるために、持ち手部14〜20の縁取りや表面の一部に、再帰反射材や蓄光素材を配置する構成を採用することができる。夜間の巡回時や緊急避難時において、照明が暗い状況下でも持ち手の位置を即座に把握でき、迅速な対応が可能となるため、防災・安全対策用品としての側面も付与することができる。 【0050】 また、上記実施の形態及びその変形例においては、持ち手部14〜20を張出部として構成したが、これに限らず、持ち手部14〜20の内部にクッション材を封入する構成を採用することができる。これにより、介助者が持ち手部14〜20を把持した際の指への食い込みを軽減し、介助者の負担を軽減することができる。また、持ち手部14〜20が被介助者に接触した場合でも、当たりが柔らかくなるため、安全性を高めることができる。 【0051】 また、上記実施の形態及びその変形例においては、シート本体12の下端部側は開放された形状となっているが、これに限らず、シート本体12の下端部側に、被介助者の足部を収容可能な袋状のフットポケットを設ける構成を採用することができる。これにより、移乗時に被介助者の足(特にかかと)がシートから外れてベッドや周囲の物に接触したり、引きずられたりすることを防ぎ、皮膚損傷や打撲の可能性をさらに低減することができる。 【0052】 また、上記実施の形態及びその変形例においては、シート本体12の素材としてキルティング生地を例示したが、これに限らず、非伸縮性又は低伸縮性を有する素材であればよく、例えば、帆布(キャンバス生地)、デニム生地、厚手のオックスフォード生地等を用いることもできる。また、布地(織物、編物、不織布)に限らず、合成皮革、樹脂シートやフィルム等、柔軟性を有しシート状に加工可能な素材を用いることも可能である。また、一枚の布地に代えて、複数の布地を貼り合わせた複合布地を用いてもよい。また、防水加工、撥水加工、又は制菌・防臭加工が施された機能性素材その他の素材を採用することができる。清拭が容易な防水素材や衛生面を考慮した素材を用いれば、失禁等による汚れや感染症対策に効果的である。 【0053】 また、上記実施の形態及びその変形例においては、繰り返し洗濯して使用することを前提とした素材構成としたが、これに限らず、感染症対策用として、シート本体12及び持ち手部14〜20の全体を、十分な引張強度を有する使い捨て可能な不織布(例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布の積層体)により一体形成する構成を採用することができる。これにより、血液や体液による汚染が激しい場合や、感染症患者の移乗を行う場合に、使用後すぐに廃棄することができ、院内感染のリスクを低減することができる。 【0054】 また、上記実施の形態及びその変形例に限らず、RFIDタグや二次元コード(QRコード(登録商標)等)をシート本体12に埋め込み又は縫い付ける構成を採用することができる。病院や大規模施設においては、リネンサプライ(洗濯・管理)の効率化が課題となっており、個体識別や洗濯回数の管理、所在確認を行うことができる。 【0055】 また、上記実施の形態及びその変形例(その各構成技術を含む。)は相互に適用することができる。 【0056】 また、上記実施の形態及びその変形例に限らず、本考案の主旨を逸脱しない範囲で他の場合にも適用可能である。 【符号の説明】 【0057】 10…移乗介助用シート、 12…シート本体、 12a…上端、 12b…下端、 14、16、18、20…持ち手部、 22…スライドシート |
【図1】![]() |
【図2】![]() |
| ページtop へ |