閉じる
健康・医療
 
【発明の名称】傾斜型マット
【出願人】
【識別番号】399028779
【氏名又は名称】北村 年史
【住所又は居所】大阪府堺市新金岡町2丁目4番8-304号
【代理人】
【識別番号】100099092
【弁理士】
【氏名又は名称】野間 明
【発明者】
【氏名】北村 年史
【住所又は居所】大阪府堺市新金岡町2丁目4番8-304号
【要約】
【課題】 病人や介護の必要な人のような人が使用しても、極めて安全にその使用者の好ましい傾斜角度を設定できる傾斜型マットを提供する。
【解決手段】 傾斜型マット1は、ウレタン樹脂等の弾力性を備えた軽量部材で構成された複数の楔形マット2と、前記複数の前記楔形マット2を積み重ねても崩れないようにする止め保持部材4とを有しており、前記複数の前記楔形マット2を積み重ねることで、使用者の好ましい傾斜角度を選択できるようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図2
選択図
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウレタン樹脂等の弾力性を備えた軽量部材で構成された複数の楔形マット(2)と、前記複数の前記楔形マット(2)を積み重ねても崩れないようにする止め保持部材(4)とを有しており、前記複数の楔形マット(2)を積み重ねることで、使用者の好ましい傾斜角度を選択できるようにしたことを特徴とする傾斜型マット。
【請求項2】
請求項1に記載の傾斜型マットにおいて、前記楔形マット(2)のそれぞれにカバー部材(3)を設け、前記カバー部材(3)の表面に前記止め保持部材(4)を設けた傾斜型マット。
【請求項3】
請求項1に記載の傾斜型マットにおいて、前記楔形マット(2)自体の表面に前記止め保持部材(4)を設けた傾斜型マット。
【請求項4】
請求項3に記載の傾斜型マットにおいて、前記楔形マット(2)自体の表面に前記止め保持部材(4)を設けた構成において、複数個、前記楔形マット(2)を積み重ねた構成を覆うカバー部材(3)を設けた傾斜型マット。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれか一つに記載の傾斜型マットにおいて、前記止め保持部材(4)を面ファスナー(4)で構成した傾斜型マット。
【請求項6】
請求項1〜請求項4のいずれか一つに記載の傾斜型マットにおいて、前記止め保持部材(4)をゴム等の高摩擦抵抗部材(11)で構成した傾斜型マット。
【請求項7】
請求項1〜請求項4のいずれか一つに記載の傾斜型マットにおいて、前記止め保持部材(4)を凹凸係合部(12)で構成した傾斜型マット。
【請求項8】
請求項1に記載の傾斜型マットにおいて、単一の前記楔形マット(2)を収容する収容袋を連設した連設型収容袋(15)を設けた傾斜型マット。
【請求項9】
請求項1に記載の傾斜型マットにおいて、前記複数の前記楔形マット(2)を積み重ねた構成を収容する収容袋を連設した連設型収容袋(15)を設けた傾斜型マット。
【請求項10】
請求項1に記載の傾斜型マットにおいて、1個だけで使用する場合と複数個重ねて使用する場合に共に一つのカバー部材(3)で使用できる大きさ可変型カバー部材(16)と、前記可変型カバー部材(16)に積み重ねによる前記楔形マット2の長さ変化を調整できる調整具(17)とを設けた傾斜型マット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人嗜好に応じた快適な睡眠や休息を得ることができるマットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、病人や介護を要する人がその身体を休めるベッドが各種提案されている。例えば、下記特許文献1に示すようなベッドを屈曲させるリクライニングベッドが良く知られている。
また、下記特許文献2に示すような簡易的な背もたれを持ったベッド構成部材も提案されている。
このような傾斜角度を変えることができるリクライニングベッドは使用者に好ましい傾斜角度を設定できるので、平らな布団を敷いて休息又は睡眠するよりも好ましい状態を作ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−004069
【特許文献2】特開2002−291812
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、リクライニングベッドは一般に高価であるから購入する場合に経済的負担が大きい。また、リンク機構や駆動装置等が必要となり、全体が大型であるから、部屋に置くことが難しい場合もある。さらに、布団の上げ下げによって部屋を有効に使いたいと考える人や、ベットではなく、布団で寝たいと考える人も多い。
一方、特許文献2に示された構成では、体重の重い人が使用する場合も想定して、十分な強度を確保するために丈夫な構成として金属部品を使用することが多くなり、重量が大きくなるとともに高価格になることが避けられない。また、傾斜角度を変化させるために構成も複雑化して、例えば、傾斜角度を変える背もたれ部が倒れたり、破損したりすると、骨折等の重大事故も生じかねない課題がある。
【0005】
また、特許文献2に示された構成では、体の不自由な人や病人が使用する場合には、重量の大きな装置を動かすのも苦痛であり、足を取られて転んだりした場合には、金属部品に体をぶつけて大怪我をする可能性が高くなってしまう課題がある。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決することができる傾斜型マットを提供することにある。
具体的な目的の一例を示すと、以下の通りである。
(A)病人や介護の必要な人のような人が使用しても、極めて安全にその使用者の好ましい傾斜角度を設定できる傾斜型マットを提供する。
なお、上記に記載した以外の発明の課題、その解決手段及びその効果は、後述する明細書内の記載において詳しく説明する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は多面的に表現できるが、例えば、代表的なものを挙げると、次のように構成したものである。なお、下記各発明において、各符号は後述する実施形態との対応関係を分かりやすくするために一例として示したものであり、本発明の各構成要素は、実施形態に記載した符号に係る構成に限定されないことは言うまでもない。
【0007】
本発明の傾斜型マットは、ウレタン樹脂等の弾力性を備えた軽量部材で構成された複数の楔形マット2と、前記複数の前記楔形マット2を積み重ねても崩れないようにする止め保持部材4とを有しており、前記複数の楔形マット2を積み重ねることで、使用者の好ましい傾斜角度を選択できるようにしたことを特徴とする(請求項1)。
本発明であれば、軽量な楔形マットを複数個、積み重ねることで傾斜角度を比較的自由に好ましい角度に調節することができる。また、止め保持部材によって複数個、積み重ねても形状を安定して維持することができる。
【0008】
請求項2に係る傾斜型マットは、前記楔形マット2のそれぞれにカバー部材3を設け、前記カバー部材3の表面に前記止め保持部材4を設けたことを特徴とする。
請求項3に係る傾斜型マットは、前記楔形マット2自体の表面に前記止め保持部材4を設けたことを特徴とする。
請求項4に係る傾斜型マットは、前記楔形マット2自体の表面に前記止め保持部材4を設けた構成において、複数個、前記楔形マット2を積み重ねた構成を覆うカバー部材3を設けたことを特徴とする。
覆う形態は全部を覆う構成や、上側平面部と側面部を少なくとも覆う構成などが例示できる。
【0009】
請求項5に係る傾斜型マットは、前記止め保持部材4を面ファスナー4で構成したことを特徴とする。
請求項6に係る傾斜型マットは、前記止め保持部材4をゴム等の高摩擦抵抗部材11で構成したことを特徴とする。
請求項7に係る傾斜型マットは、前記止め保持部材4を凹凸係合部12で構成したことを特徴とする。
【0010】
請求項8に係る傾斜型マットは、請求項1に係る傾斜型マットにおいて、単一の前記楔形マット2を収容する収容袋を連設した連設型収容袋15を設けたことを特徴とする。
この構成では、前記止め保持部材4は収容袋の連設部分で構成されることになる。
請求項9に係る傾斜型マットは、請求項1に係る傾斜型マットにおいて、前記複数の前記楔形マット2を積み重ねた構成を収容する収容袋を連設した連設型収容袋15を設けたことを特徴とする。
この構成では、前記止め保持部材4は収容袋の連設部分で構成されることになる。
請求項10に係る傾斜型マットは、請求項1に係る傾斜型マットにおいて、1個だけで使用する場合と複数個重ねて使用する場合に共に一つのカバー部材3で使用できる大きさ可変型カバー部材16と、前記可変型カバー部材16に積み重ねによる前記楔形マット2の長さ変化を調整できる調整具17とを設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように、本発明であれば、病人や介護の必要な人のような人が使用しても安全にその使用者の好ましい傾斜角度を設定できる傾斜型マットを提供できた。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】(a)(b)(c)はそれぞれ第1実施形態に係る各楔形マットを示す斜視図である。
【図2】第1実施形態において3個積み重ねた状態の楔形マットを示す斜視図である。
【図3】(a)(b)(c)はそれぞれ第2実施形態に係る3個構成の各楔形マットを示す斜視図である。
【図4】第2実施形態において各楔形マットを積み重ね、カバー部材で覆った使用状態を示す斜視図である。
【図5】傾斜型マットにおいて、2個の各楔形マットを積み重ねて、布団の下に敷いた構成を示す使用状態の側面図である。
【図6】止め保持部材を高摩擦抵抗部材で構成した実施形態の拡大側面図である。
【図7】止め保持部材を凹凸係合部で構成した実施形態を示す拡大縦断面図である。
【図8】複数の楔形マットを収容する連設型収容袋を備えた実施形態を示す斜視図である。
【図9】(a)は大きさの可変型カバー部材を採用した構成を示す側面図、(b)はその底面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
[第1実施形態]
以下、図1〜図3に示す本発明に係る第1実施形態について、図面に基づき説明する。
本実施形態に係る傾斜型マット1は、図1及び図2に示すように、人間の体重程度の加重がかかった場合でも形状保持機能を備え、弾力性があり、かつ軽量の素材で構成された側面視において楔形マット2を複数個有している。また、傾斜型マット1は少なくとも、前記楔形マット2の一部分を覆うように設けられたカバー部材3と、前記複数個の楔形マット2を積み重ねても崩れないようにする止め保持部材4としての面ファスナー4とから構成されている。
【0014】
(楔形マット2の構成)
楔形マット2の「楔形」とは、図8にも示すように、側面視において、一端が厚く他端に至るにしたがって薄くなるように作った直線形及び曲面形の物を言う。横幅はシングル又はダブルの敷き布団の大きさに対応して形成されることが多い。一般的な構成としては、楔形のマット部材は、図1(a)に示すように、幅広の一対の平面部5a,5bと細長い楔形の一対の側面部6a,6bと、細長い四角形の基端面7を含んで構成されることが多い。但し、楔形に近い構成であれば、曲面を含んだ形状でも本特許出願に言う「楔形」に含まれる。
【0015】
図1(a)〜(c)に示される各楔形マット2の楔形の先端部域において一対の平面部5a,5bの為す傾斜角度θ1、θ2、θ3の角度は同じ角度に設定することも、異なる角度に設定することもできる。
傾斜角度θ1、θ2、θ3を全て異ならせた場合は、θ1、θ2、θ3、(θ1+θ2)、(θ1+θ3)、(θ2+θ3)、(θ1+θ2+θ3)の各角度を適宜、使用者は選択できることになる。
傾斜型マット1を構成する素材は、前記したように、人間の身体を支えることができ、安価かつ軽量である程度の弾力性のある素材ならば、特に限定されない。「軽量」としては、複数個積み重ねた傾斜型マット1を部屋内で体の不自由な人でも移動させることができる程度に軽いという程度のものが好ましい。一例として、ウレタン樹脂や発泡スチロール等の合成樹脂を採用することができる。
【0016】
(カバー部材3の構成)
図1及び図2に示すカバー部材3は、各楔形マット2a,2b,2cをそれぞれ収容する略楔形の収容袋8a,8b,8cから構成してある例が示してある。収容袋8a,8b,8cにはそれぞれ開閉自在のチャック10を設けてある。
【0017】
但し、楔形マット2とは分離できるように構成されていれば、カバー部材3の構成は身体側の表面側だけを覆う布地で構成しても良い。カバー部材3は、洗濯機で洗濯できる素材で構成され、肌に触れることもあるので、肌触りの良い布地、織物等が採用されることが好ましい。カバー部材3を設けることで、汚れた場合でも洗濯できるので、傾斜型マット1を清潔に保つことができる。
そのようなカバー部材としては、例えば、1個だけで使用する第1カバー部材と、2個重ねて使用する大きさを有する第2カバー部材とを、2個の楔形マットにセットとして販売する方法がある。同様に、3個の楔形マットであれば、必要に応じて、1個用、2個用、3個用のカバー部材をセットとして販売すればよい。この場合、ある程度、各収容袋に余裕を持たせて、θ1、θ2、θ3、〜、(θ1+θ2+θ3)の組み合わせに対応して収容できるように構成することもできる。
【0018】
(止め保持部材4の構成)
止め保持部材4とは、例えば、図5に示すように複数の楔形マット2a,2bを重ね、その上に敷き布団等を載置して、敷き布団に傾きを持たせた場合に、使用者の寝返り等の動きによって複数の楔形マットがずれ、傾きが損なわれないように積み重ねた形状を保持するような積み重ね状態の保持部材である。
【0019】
この第1実施形態では止め保持部材4としての一対の面ファスナー4をカバー部材3の表面の所定箇所に取り付けた構成が示してある。面ファスナー4としては、例えば、雄型係合部材と雌型係合部材を係止させることで着脱自在に取り付ける面形のファスナー4であり、一例としては、マジックテープ(登録商標)が良く知られている。 図1(a)に示す収容袋8a,8b,8cには、前記平面部5a,5bに対応する両平面に長さ方向に伸びる一対の面ファスナー4が固着されているので、積み重ねる各楔形マット2のそれぞれの面ファスナー4を係合させ、固定させることで、複数個の楔形マット2を安定して積み重ねることができる。
図1に示す構成では、収容袋8a,8b,8cの上側平面部と下側平面部のそれぞれに面ファスナー4が取り付けた構成であるが、簡便のため下側平面部に取り付けた面ファスナー4は省略して描いている。
【0020】
(使用方法の説明とその利点)
図2に示すように、使用者は自分の好ましい角度に応じて、楔形マット2の個数を選び、単独又は複数枚で好ましい傾斜角度を設定する。
例えば、腰部よりも頭部の位置をなだらかに傾斜させて上側になるようにする姿勢の方が良く眠れるとともに足元方向の視界が広がることによる安心感が増すことを感じる人が多い。その場合は、図5に示されるように、例えば、2個の楔形マット2の面ファスナー4(図示せず)を対応させて重ねた上に敷き布団9を置けばよい。この構成であれば、リクライニング機能を有する高価なベッドを購入することなく、自分に好ましい敷き布団9の傾斜角度を実現することができる利点がある。
また、図2に示されるように3個重ねる構成や、2個重ねる構成、1個だけで使用する形態を使用者が適宜、選択することで好ましい角度を設定することができる。
【0021】
また、リクライニング機能を有する大型かつ重量のあるベッドを部屋に設置する場合に比べて、必要であれば、敷き布団9と楔形マット2を押し入れ等に簡単に収納することができるので、部屋スペースを有効に利用できる利点がある。
さらに、ウレタン樹脂等で構成された軽量かつ弾力性のある合成樹脂などで構成することで、傾斜保持の機械装置を備えた重量のある装置に比べて安価に製造できるとともに、楔形マット2の近くで使用者が倒れるようなことがあったとしても金属部品などを使用した製品に比べて大怪我等の事故が生じる危険性が極めて低く、安全性が高い製品とすることができる。
【0022】
[第2実施形態]
図3及び図4に示すように、この第2実施形態が前記第1実施形態と異なる点は、第1として楔形マット2自体の表面に直接に止め保持部材4を設けた点と、第2として複数個の楔形マット2を積み重ねた傾斜型マット1を覆うカバー部材3を設けた点、第3として止め保持部材4の延びる方向を楔形マット2の横幅方向に設定した点である。
図4に示す例では、楔形マット2a,2b,2cを各面ファスナー4で固定して積み重ねた後、3個に積み重ねた楔形マット2a,2b,2cを一つの大きな収容袋8に入れて使用する。この構成では収容袋8の表面には面ファスナー4は設けられていない。なお、2個に積み重ねた収容袋8も必要に応じて用意してもよい。
【0023】
[第3実施形態]
図6に示すように、この第3実施形態が前記第1実施形態と異なる点は、楔形マット2に形成される止め保持部材4を高摩擦抵抗部材11で構成した点である。この構成の製造方法としては、楔形マット2の表面にゴム材や高摩擦抵抗繊維材等の高摩擦抵抗部材11を固着するなどの方法によって製造できる。この場合、楔形マット2の片面又は両面に高摩擦抵抗部材11を固定することが可能である。
但し、3枚重ねるときは、中間の楔形マット2は両面に高摩擦抵抗部材11を設ける必要がある。なお、必要に応じて、楔形マット2を覆うカバー部材3を高摩擦抵抗繊維材で構成することも可能である。
高摩擦性繊維としては各種の構成があるが、一例として、エステル系の熱可塑性エラストマーを有するポリエステル系繊維などが例示できる。
【0024】
[第4実施形態]
図7に示すように、この第4実施形態が前記第1実施形態と異なる特徴点は、楔形マット2に形成される止め保持部材4を凹凸係合部12の嵌合によって形成した点である。
凹凸係合部12の形成される方向は横幅方向、長さ方向、斜め方向などが採用できる。また、略四角形の凸部や略四角形の凹部の組み合わせや、半球形の凸部と半球形の凹部の組み合わせなど、実質的に楔形マット2を積み重ねた時にずれないようにできる構成であれば、その形状は特に限定されない。
【0025】
[第5実施形態]
図8に示すように、この第5実施形態が前記第1実施形態と異なる点は、カバー部材3を2つの楔形マット2a,2bを収容する第1収容袋13と第2収容袋14の2つの収容袋を連設した連設型収容袋15で構成した点である。
図8に示す構成では、第1収容袋13と第2収容袋14の基端面にチャック10が設けられ、そのチャック10から楔形マット2a,2bを挿入して、チャック10を閉じるように構成してある。
この構成であれば、第1収容袋13と第2収容袋14の連設部分は同じ布材で構成されているので、各楔形マット2a,2bの位置がずれないので、積み重ねた形状を維持することができる。なお、一枚の楔形マット2aを使用する場合は、例えば、上側の楔形マット2aを第1収容袋13内に入れて、下側の第2収容袋14を空にして、畳上に配置すれば、特に問題はない。
なお、連設型収容袋15を3枚の楔形マットを収容できるように3つの収容袋を設けた構成にすることもできる。
【0026】
[第6実施形態]
図9に示すように、この第6実施形態が前記第1実施形態と異なる点は、1個だけで使用する場合と、2個,3個重ねて使用する場合に共に一つのカバー部材3で使用できるような大きさ可変型カバー部材16を採用した点である。
例えば、図9(a)に示すように積み重ねた楔形マット2a,2b,2cの積み重ねる段数によって全体の側面6、全体の基端面7の高さが変化してもその長さ変化を許容できるように余裕を持って側面6、基端面7を覆う可変型カバー部材16の長さを変化できる構成にすることである。
そのためには、楔形マット2cの底面域(又は側面域)において、側面6、基端面7の高さ変化を調整できる調整具17を設けている。調整具17は底面域に対応する部分に環形ゴム18を設ける構成や、図9においては図示していないが、締め紐を底面域に対応する部分に設ける構成等が採用できる。
【0027】
本発明は上記実施形態以外にも本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形を行うことが可能である。
(1)前記実施形態では楔形マット2として軽量かつ弾力性のある合成樹脂を例にとり、説明したが、合成樹脂の繊維を竹駕籠のように編み込む等して楔形体に形成した空隙体のような部材を採用してもよい。いずれの構成においても軽量で、ある程度の弾性力を有していることが好ましい。
(2)簡単な操作で積み重ねた状態を保持できるものであれば、止め保持部材4の他の構成も考えることができる。
(3)本発明において、複数のカバー部材3をセット販売することも可能である。例えば、夏用のカバー部材3、冬用のカバー部材3、予備用の絵柄の異なるカバー部材3を別途販売することも可能である。
(4)楔形マット2の角度θについては、適宜、用途に応じて設定する。例えば、図5に示すように若干、頭部を高くする程度の用途であればθは小さく設定し、足元側にあるテレビなどを寝た状態で見る用途などに使用する場合は、θは大きくなる。θが大きくなると傾斜型マット全体が横方向に移動しやすくなるので、底部に高摩擦抵抗部材を設けることが好ましい。
【符号の説明】
【0028】
1…傾斜型マット
2…楔形マット
3…カバー部材
4…止め保持部材
11…高摩擦抵抗部材
12…凹凸係合部
15…連設型収容袋
16…可変型カバー部材
17…調整具
発明者からのメッセージ

パンフレット1 
パンフレット2 
パンフレット3 
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
【図6】
図6
【図7】
図7
【図8】
図8
【図9】
図9
ページtop へ