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機械器具
 
【考案の名称】すいとん団子成型機
【実用新案権者】
【識別番号】392034296
【氏名又は名称】金子 喜男
【住所又は居所】群馬県沼田市岩本町195番地
【代理人】
【識別番号】100092808
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 亘
【代理人】
【識別番号】100207549
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 慎也
【代理人】
【識別番号】100140981
【弁理士】
【氏名又は名称】柿原 希望
【考案者】
【氏名】金子 喜男
【住所又は居所】群馬県沼田市岩本町195番地
【要約】
【課題】人の手形を用いた手作り感のあるすいとん団子を製造することが可能なすいとん団子成型機を提供する。
【解決手段】このすいとん団子成型機100a〜100dは、掌の面を模った掌面手型部30aと指の内側部分を模った指面手型部30bとを用いてすいとん団子5を製造する。これにより、あたかも人が手作りしたような人の温もりを感じ取れるすいとん団子5を機械により大量に作製することができる。これにより、一般家庭では作るのが困難であったすいとん団子5を商品として購入することが可能となり、一般家庭の食卓から消えかけている伝統的な料理であるすいとんを一般家庭の食卓や飲食店で容易に提供することができる。
【選択図】図1
選択図
メッセージ

機械の技術で食をかえる。
社会状況、米価高騰、先行き不透明深刻な農業後継者不足 今がチャンス。
各々団子(小麦粉団子、そば粉団子) 具材や味付の工夫次第で和食、洋食、中華に
小麦粉アレルギーの方は米粉団子で
消費先(スーパーマーケット、大量消費先として学校給食、全国の行楽地、ゴルフ場の食堂)
時としてオーダー注文承ります。初詣の神社、仏閣の参拝者への有料ふるまい等々
上質な粉を使用し、良い水を使用し練り上げた固い塊に充分な圧力、時間(2日間)をかけて熟成
良い粉、良い水、良い圧力、良い熟成


【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
人が物を握る形状の掌の面を模った掌面手型部と、
人が物を握る形状の指の内側部分を模った指面手型部と、
前記掌面手型部と指面手型部とを人が物を握る形状に組み合わせた後に押圧する押圧機構と、
前記掌面手型部もしくは指面手型部のいずれか一方にすいとん団子の生地を供給する供給部と、を有し、
前記供給部が前記掌面手型部と指面手型部の間にすいとん団子の生地を載せた上で、握る形状に組み合わせて前記押圧機構で押圧することで、前記掌面手型部と指面手型部の凹凸が彫り込まれた、あたかも人が握ったような形状を有するすいとん団子を製造するすいとん団子成型機。
【請求項2】
掌面手型部が人の掌紋及び皴の凹凸を含めて模られ、指面手型部が皴及び指の凹凸を含めて模られたことを特徴とする請求項1記載のすいとん団子成型機。
【請求項3】
掌面手型部と指面手型部が実在の人物の掌、指の紋、皴、凹凸を再現して模られたことを特徴とする請求項2記載のすいとん団子成型機。
【請求項4】
掌面手型部と指面手型部とが指の付け根側で開閉可能に接続し、閉じた時に物を握る形状を取る手形器で構成され、
供給部が、開いた状態の前記手形器にすいとん団子の生地を供給し、
押圧機構が、複数の手形器が並べて固定された搬送装置と、前記手形器を開閉する開閉機構と、閉じた状態の前記手形器を押圧する押圧ローラと、を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のすいとん団子成型機。
【請求項5】
押圧機構が、複数の掌面手型部が並べて固定された第1の搬送装置と、複数の指面手型部が前記掌面手型部と対向して並べて固定された第2の搬送装置と、を有し、前記第1の搬送装置と第2の搬送装置の間隙を前記掌面手型部と指面手型部とが物を握る形状に組み合わさった状態で通過することで押圧されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のすいとん団子成型機。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、あたかも人が握ったような形状のすいとん団子を製造するすいとん団子成型機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近代化以前の日本において、うどん、蕎麦等の麺類を食すためには、収穫した小麦、蕎麦を石臼等で粉にし、水や食塩水を加えて捏ね上げ生地とし、この生地を平らに伸したのち麺状に切って茹で上げるという作業が必要であり、料理に手間暇、時間のかかるものであった。よって、冠婚葬祭や人をもてなす際に出された特別な馳走であったと考えられる。しかしながら、麺状に切る作業を省き、捏ねられた生地を手指で千切った後に握って具材の入った鍋に入れる「すいとん」は、うどんや蕎麦よりも簡単な作業でできるため、特に経験や技術は必要なく、家庭料理として多くの家で食されてきた。尚、以後はすいとんの具材である人の手指で握って作るすいとん用の団子を「すいとん団子」と記載する。
【0003】
ただし、うどん、蕎麦などの形状が一定の食品は機械化による大量生産に適しており、機械化の進んだ現代においては、食料品店や商業店舗にて様々な食品メーカから生麺、乾麺、即席麺等、様々な麺商品が数多く販売され、また多くの飲食店で提供されるなど、今や国民食と言われる程、広く一般で食されている。これに対し、すいとん団子は不定形で機械化に馴染まない食品であったためか、商品として目にする機会は殆どない。よって、すいとん団子作りを一般家庭で行う場合、小麦粉と食塩水を捏ねて生地を作製する必要があり、購入可能なうどんや蕎麦と比較して大きな労力を必要とする。このため、古くは一般的な家庭料理であったすいとんは、現代では一般家庭の食卓に上ることは稀でその食べ方は消えつつある。尚、すいとん団子の製造装置に関する発明としては、例えば下記[特許文献1]が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 特開平7−194323号公報
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、[特許文献1]等の機械により製造されたすいとん団子は、手作り感に乏しいという問題点がある。本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、人の手形を用いた手作り感のあるすいとん団子を製造することが可能なすいとん団子成型機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本考案は、
(1)人が物を握る形状の掌の面を模った掌面手型部30aと、人が物を握る形状の指の内側部分を模った指面手型部30bと、前記掌面手型部30aと指面手型部30bとを人が物を握る形状に組み合わせた後に押圧する押圧機構と、前記掌面手型部30aもしくは指面手型部30bのいずれか一方にすいとん団子5の生地3を供給する供給部50と、を有し、
前記供給部50が前記掌面手型部30aと指面手型部30bの間にすいとん団子5の生地3を載せた上で、握る形状に組み合わせて前記押圧機構で押圧することで、前記掌面手型部30aと指面手型部30bの凹凸が彫り込まれた、あたかも人が握ったような形状を有するすいとん団子5を製造するすいとん団子成型機100a〜100dを提供することにより、上記課題を解決する。
(2)掌面手型部30aが人の掌紋及び皴の凹凸を含めて模られ、指面手型部30bが皴及び指の凹凸を含めて模られたことを特徴とする上記(1)記載のすいとん団子成型機100a〜100dを提供することにより、上記課題を解決する。
(3)掌面手型部30aと指面手型部30bが実在の人物の掌、指の紋、皴、凹凸を再現して模られたことを特徴とする上記(2)記載のすいとん団子成型機100a〜100dを提供することにより、上記課題を解決する。
(4)掌面手型部30aと指面手型部30bとが指の付け根側で開閉可能に接続し、閉じた時に物を握る形状を取る手形器40で構成され、
供給部50が、開いた状態の前記手形器40にすいとん団子5の生地3を供給し、
押圧機構が、複数の手形器40が並べて固定された搬送装置60、62と、前記手形器40を開閉する開閉機構と、閉じた状態の前記手形器40を押圧する押圧ローラ52と、を有することを特徴とする上記(1)乃至上記(3)のいずれかに記載のすいとん団子成型機100a、100bを提供することにより、上記課題を解決する。
(5)押圧機構が、複数の掌面手型部30aが並べて固定された第1の搬送装置60a、62aと、複数の指面手型部30bが前記掌面手型部30aと対向して並べて固定された第2の搬送装置60b、62bと、を有し、前記第1の搬送装置60a、62aと第2の搬送装置60b、62bの間隙を前記掌面手型部30aと指面手型部30bとが物を握る形状に組み合わさった状態で通過することで押圧されることを特徴とする上記(1)乃至上記(3)のいずれかに記載のすいとん団子成型機100c、100dを提供することにより、上記課題を解決する。
【考案の効果】
【0007】
本考案に係るすいとん団子成型機は、掌の面を模った掌面手型部と指の内側部分を模った指面手型部とを用いてすいとん団子を製造する。これにより、あたかも人が手作りしたような人の温もりを感じ取れるすいとん団子を機械により大量に作製することができる。そして、一般家庭の食卓から消えかけている伝統的な料理であるすいとんを一般家庭の食卓や飲食店で容易に提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本考案に係るすいとん団子成型機の掌面手型部及び指面手型部を示す図である。
【図2】本考案に係るすいとん団子成型機の手形器を示す図である。
【図3】本考案に係る第1の形態のすいとん団子成型機を示す図である。
【図4】本考案に係る第2の形態のすいとん団子成型機を示す図である。
【図5】本考案に係る第3の形態のすいとん団子成型機を示す図である。
【図6】本考案に係る第4の形態のすいとん団子成型機を示す図である。
【考案を実施するための形態】
【0009】
本考案に係るすいとん団子成型機の実施の形態について図面に基づいて説明する。ここで、図1は本考案を構成する掌面手型部30a、指面手型部30bを示す図である。
【0010】
先ず、本考案を構成する掌面手型部30aは、人の掌の面、即ち拇指球部、小指球部、4指基底部等を模ったものであり、物を握る、具体的には掌の中央部分を凹ませてすいとん団子を握って成型する状態の形状に形成される。尚、掌面手型部30aには親指部分は不要である。また、本考案を構成する指面手型部30bは、掌面手型部30aと対をなして人の指の内側部分、即ち基節、基節部、中節、中節部、末節、末節部等を全部もしくは部分的に模ったものであり、同様に物を握る、具体的には指全体を適度に丸め、すいとん団子を握って成型する状態の形状に形成される。この際、指面手型部30bの指間は繋げた状態で良い。尚、図1では、掌面手型部30a側に人の指の根元部分(基節、基節部)を加え、指面手型部30b側に掌の指側部分(4指基底部)を加えた例を図示しているが、掌面手型部30a、指面手型部30bが模る範囲や形状、また手型の分割位置は、すいとん団子が人の握った形状となれば、どの様な構成としても良い。また、掌面手型部30a、指面手型部30bは掌の面及び指の内側部分が重要であり、手の甲側及び指の背側部分は模る必要なない。よって、この部分は平面等、すいとん団子成型機100a〜100d側に対応した形状として良い。また、掌面手型部30a、指面手型部30bの材質に関しては特に限定は無く、金属、プラスチック、ゴム等、如何なるものを用いても良い。ただし、すいとん団子の生地3が掌面手型部30a、指面手型部30bに付着し難い材質を用いることが好ましく、このような材質としてはシリコンゴムやシリコン樹脂プラスチック等が挙げられる。尚、掌面手型部30a、指面手型部30bに打ち粉をまぶす等の離形措置を施すことで他の材質であっても十分に使用は可能である。
【0011】
また、掌面手型部30aは人の掌紋、即ち生命線や感情線等の掌紋線及び皴の凹凸を含めてリアルに模ることが好ましい。また、指面手型部30bは指、指紋及び皴の凹凸を含めてリアルに模ることが好ましい。この構成によれば、生命線、感情線等の凹凸が表面上に表現された、あたかも人が手作りしたような人の温もりを感じ取れるすいとん団子を作製することができる。さらに、掌面手型部30a、指面手型部30bは実在の人物、例えば著名人や芸能人、歌手、アイドル等の実際の手を(指紋等の個人を特定する情報を除いて)シリコン樹脂等による型取りや3Dスキャンによるデータ取得によって模り作製しても良い。この構成によれば、あたかもこれらの著名人が手で握った風のすいとん団子を作製することができる。尚、すいとん団子は茹でることによって膨張する場合がある。よって、さらなるリアリティを追求する場合には、すいとん団子の膨張分を考慮して掌面手型部30a、指面手型部30bの大きさを縮小し、膨張した時点で著名人の掌指の寸法と同等の凹凸が再現されるようにしても良い。
【0012】
次に、本考案に係るすいとん団子成型機100a〜100dに関して説明を行う。本考案に係るすいとん団子成型機100a〜100dは、その共通する構成として、上記の掌面手型部30aと指面手型部30bと、これら掌面手型部30aもしくは指面手型部30bのいずれか一方にすいとん団子の生地3を供給する供給部50と、これら掌面手型部30aと指面手型部30bとを人が物を握る形状に組み合わせた後に押圧する押圧機構と、有している。尚、ここで示すすいとん団子成型機100a〜100dは本考案に好適な一例であって、この例に限定されるわけではなく、上記の掌面手型部30aと指面手型部30bと供給部50と押圧機構とを備えていれば、如何なる構成としても良い。また、ここでは、掌の面を模った掌面手型部30aが下側に位置し、指の内側部分を模った指面手型部30bが上側に位置して、供給部50は下側の掌面手型部30aにすいとん団子の生地3を供給する例を図示しているが、手形の上下位置には特に限定は無く、指面手型部30bを下側にしても良い。
【0013】
次に、本考案に係る第1の形態のすいとん団子成型機100a、第2の形態のすいとん団子成型機100bに関して説明を行う。ここで、図2は第1、第2の形態のすいとん団子成型機100a、100bを構成する手形器40を示す図であり、図3は第1の形態のすいとん団子成型機100aを示す概略構成図であり、図4は第2の形態のすいとん団子成型機100bを示す概略構成図である。
【0014】
先ず、図2に示す手形器40は、掌面手型部30aと指面手型部30bとが指の付け根側で開閉可能に接続したものであり、手形器40が閉じた状態では掌面手型部30aと指面手型部30bとが組み合わさり、人が物を握る形状、具体的にはすいとん団子を握って成型する形状をとる。
【0015】
また、第1、第2の形態のすいとん団子成型機100a、100bは手形器40を開閉する開閉機構を備える。この開閉機構には特に限定はなく、油圧機構やエアシリンダ、ガイドレール等、周知の開閉機構を用いることができる。中でも特に手形器40を開状態に付勢するバネ等の弾性部材を手形器40のそれぞれに設け、負荷の無いフリーな状態では開状態とし、後述の押圧ローラ52に押圧されることで閉状態となる構成を用いることが好ましい。尚、本例では掌面手型部30aと指面手型部30bとを蝶番を用いて接続した例を図示しているが、接続機構はこれに限定される訳ではなく、開閉機構を兼ねた板バネ等の弾性部材によって接続しても良いし、掌面手型部30aと指面手型部30bとを弾性を有する部材で一体的に成形し、指の付け根部分近傍で屈曲させて手形器40としても良い。
【0016】
そして、第1の形態のすいとん団子成型機100aの押圧機構は、上記の手形器40と、この手形器40が複数並べて固定された搬送装置60と、先に述べた手形器40の開閉機構と、閉じた状態の手形器40を押圧する押圧ローラ52と、を有している。尚、押圧ローラ52に関しては特に限定は無く、周知のものを用いることができる。そして特に第1の形態のすいとん団子成型機100aでは、搬送装置60として周面に手形器40が固定される回転ローラが用いられる。このとき、搬送装置60である回転ローラへの手形器40の設置個数は数個から十数個が好ましい。よって、第1の形態のすいとん団子成型機100aは小規模のうどん店、蕎麦店等の個人経営者または小規模事業者等、すいとん団子5を比較的少量、生産する場合に適している。そして、第1の形態のすいとん団子成型機100aは、例えば搬送装置60(回転ローラ)の直上に供給部50が設けられ、押圧ローラ52が搬送装置60(回転ローラ)の周方向に設置される。そして、搬送装置60の下方に成型されたすいとん団子5を回収する回収部54が設けられる。
【0017】
また、第2の形態のすいとん団子成型機100bでは、押圧機構を構成する搬送装置62に例えば両端に回転軸を備えた同軸回転式のベルトコンベアが用いられ、このベルトコンベアのベルト上に複数の手形器40が固定される。よって、手形器40の設置個数は搬送装置62(ベルトコンベア)の長さに応じて十数個から数十個とすることが可能となり、食品メーカや大規模事業者等、すいとん団子5を大量に生産する場合に適している。
【0018】
また、すいとん団子成型機100bの押圧ローラ52に関しては特に限定は無く周知のものを用いることができる。ただし、第2の形態のすいとん団子成型機100bでは押圧ローラ52を搬送装置62の進行方向に沿って複数設け手形器40を複数回押圧することが好ましい。また、押圧ローラ52を上下動が可能な保持装置52aによって軸支して、例えば段階的に押圧圧力を上げるような構成としても良い。そして、第2の形態のすいとん団子成型機100bでは、搬送装置62の上流に供給部50が設けられ、次に押圧ローラ52が設けられ、下流側に成型されたすいとん団子5を回収する回収部54が設けられる。
【0019】
次に、本考案に係る第3、第4の形態のすいとん団子成型機100c、100dに関して説明を行う。ここで、図5は第3の形態のすいとん団子成型機100cを示す概略構成図であり、図6は第4の形態のすいとん団子成型機100dを示す概略構成図である。
【0020】
先ず、第3の形態のすいとん団子成型機100cの押圧機構は、周面に複数の掌面手型部30aが並べて固定された回転ローラとしての第1の搬送装置60aと、同じく周面に複数の指面手型部30bが並べて固定された回転ローラとしての第2の搬送装置60bと、を有している。そして、この第1の搬送装置60aに固定した掌面手型部30aと、第2の搬送装置60bに固定した指面手型部30bとは、それぞれ1対1対応で対向して位置する。また、第1の搬送装置60a、第2の搬送装置60bへの手形器40の設置個数は、第1の形態のすいとん団子成型機100aと同様に数個から十数個であり、すいとん団子5を比較的少量、生産する場合に適している。また、回転ローラである第1の搬送装置60aの回転方向と第2の搬送装置60bの回転方向はそれぞれ対称であり、第1の搬送装置60a、第2の搬送装置60bが回転することで、対応する掌面手型部30aと指面手型部30bとが人が物を握る形状に組み合わさり、この状態で第1の搬送装置60aと第2の搬送装置60bとの間を通過する。この際、第1の搬送装置60aと第2の搬送装置60bとの間隙の値を最適化することで、掌面手型部30a、指面手型部30bは組み合わさった状態で押圧される。そして、第3の形態のすいとん団子成型機100cでは、例えば第1の搬送装置60aの直上に供給部50が設けられ、第2の搬送装置60bが第1の搬送装置60aの周方向に設置され、第1の搬送装置60aの下方にすいとん団子5を回収する回収部54が設けられる。
【0021】
また、第4の形態のすいとん団子成型機100dの押圧機構は第1の搬送装置62a、第2の搬送装置62bを有し、これら第1の搬送装置62a、第2の搬送装置62bは、例えば第2の形態のすいとん団子成型機100bの搬送装置62と同様に、両端に回転軸を備えた同軸回転式のベルトコンベアで構成される。この場合、第1の搬送装置62aのベルト上に複数の掌面手型部30aが固定され、第2の搬送装置62bのベルト上に複数の指面手型部30bが固定される。そして、第1の搬送装置62aに固定した掌面手型部30aと、第2の搬送装置62bに固定した指面手型部30bとは、それぞれ1対1対応で対向して位置する。尚、ベルトコンベアである第1の搬送装置62a、第2の搬送装置62bへの手形器40の設置個数は、第2の形態のすいとん団子成型機100bと同様、ベルトコンベアの長さに応じて十数個から数十個設置することが可能であり、すいとん団子5を大量に生産する場合に適している。また、第1の搬送装置62aの移動方向と第2の搬送装置62bの移動方向はそれぞれ対称であり、第1の搬送装置62a、第2の搬送装置62bがそれぞれ移動することで、対応する掌面手型部30aと指面手型部30bとが人が物を握る形状に組み合わさり、この状態で第1の搬送装置62aと第2の搬送装置62bとの間隙を通過する。このとき、第1の搬送装置62a、第2の搬送装置62bとの間隙の値を最適化するとともに、第1の搬送装置60a、第2の搬送装置60bの内側に例えば複数の押圧ローラ56を設ける。これにより、組み合わさった掌面手型部30a、指面手型部30bが第1の搬送装置62aと第2の搬送装置62bとの間隙を通過する際に押圧ローラ56がこれを双方から押圧する。そして、第4の形態のすいとん団子成型機100dでは、例えば下側の第1の搬送装置62aを上流側にズラし、露出したベルトの直上に供給部50を設置する。また、第1の搬送装置62aの下流端にすいとん団子5を回収する回収部54を設置する。
【0022】
尚、図6では第1の搬送装置62a、第2の搬送装置62bを上下に配置した例を図示しているが、設置方向はこれに限定されるものではなく、第1の搬送装置62a、第2の搬送装置62bを縦方向に配置して左右方向から掌面手型部30aと指面手型部30bとを組み合わせるようにしても良い。
【0023】
さらに、これらのすいとん団子成型機100a〜100dでは、掌面手型部30a、指面手型部30bの摩耗や破損によるすいとん団子5への異物混入を検知するため、回収部54の前段もしくは後段にX線透過検査機器を設けることが好ましい。
【0024】
次に、本考案に係るすいとん団子成型機100a〜100dの動作およびすいとん団子の製造方法に関して説明を行う。先ず、すいとん団子の原料を用意する。このすいとん団子の原料としては、作製するすいとん団子に応じて小麦粉(うどん粉)、蕎麦粉、米粉、こんにゃく粉、その他の団子として成型可能な食物粉、及びこれらの混合粉を用いることができる。次に、これらの原料粉に水もしくは食塩水を所定量入れて混錬する。この際、ヨモギ等の香草や「つなぎ」としての山芋や片栗粉等を加えても良い。また、生地の種類によっては混錬後に所定の時間、熟成させる。これにより、すいとん団子の生地3が完成する。そして、この生地3はすいとん団子成型機100a〜100dの供給部50に入れられる。
【0025】
次に、すいとん団子成型機100a〜100dを起動する。これにより、すいとん団子成型機100a〜100dの各搬送装置60〜62bが回転する。そして、第1、第2の形態のすいとん団子成型機100a、100bでは、開いた状態の手形器40が供給部50の位置に移動する。これにより、供給部50は予め設定された量の生地3を開いた手形器40の(掌面手型部30aの)略中央部分に吐出する。次に、生地3が供給された手形器40は搬送装置60、62によって押圧ローラ52の側に移動する。そして、押圧ローラ52に当接することで手形器40が閉じ、掌面手型部30aと指面手型部30bとは人が物を握る形状に組み合わされるとともに、生地3はこの掌面手型部30aと指面手型部30bとの間に挟まれた状態となる。そして、第1の形態のすいとん団子成型機100aでは手形器40が搬送装置60と押圧ローラ52との間を通過することで押圧される。また、第2の形態のすいとん団子成型機100bでは手形器40が複数の押圧ローラ52の位置に移動して順次押圧される。これにより、生地3は掌面手型部30a、指面手型部30bによって押し潰され、掌面手型部30aと指面手型部30bの凹凸が彫り込まれ且つ人によって握られた形状のすいとん団子5に成型される。次に、手形器40は、押圧ローラ52の位置を通過して開状態となった後、すいとん団子5の回収位置に移動して、回収部54にて回収される。
【0026】
また、第3、第4の形態のすいとん団子成型機100c、100dでは第1の搬送装置60a、62a、第2の搬送装置60b、62bが回転する。そして、下側の第1の搬送装置60a、62aの掌面手型部30aが供給部50の位置に移動すると、供給部50は予め設定された量の生地3を下側の掌面手型部30aの略中央部分に吐出する。次に、掌面手型部30aは移動して、第2の搬送装置60b、62bに固定された対応する指面手型部30bと組み合う。これにより、掌面手型部30a、指面手型部30bは人が物を握る形状に組み合わさり、生地3はこの間に挟まれた状態となる。この状態で掌面手型部30a、指面手型部30bが第1の搬送装置60a、62aと第2の搬送装置60b、62bとの間隙に進入し、第3の形態のすいとん団子成型機100cでは第1の搬送装置60aと第2の搬送装置60bとの間を通過することで押圧される。また、第4の形態のすいとん団子成型機100dでは二つのベルトコンベアである第1の搬送装置62aと第2の搬送装置62bとの間に進入し、押圧ローラ56の設置領域を通過することで押圧される。これにより、生地3は掌面手型部30a、指面手型部30bによって押し潰され、掌面手型部30aと指面手型部30bの凹凸が彫り込まれ且つ人によって握られた形状のすいとん団子5に成型される。次に、第1の搬送装置60a、62a、第2の搬送装置60b、62bがさらに回転すると、掌面手型部30aと指面手型部30bとは組み合わさった状態から離れた後、成型されたすいとん団子5は回収位置にて回収部54に回収される。
【0027】
このようにして、製造されたすいとん団子5は生や茹でた状態、冷凍、レトルトパック、その他の形態で販売もしくは料理に使用され、一般家庭や飲食店にて提供される。
【0028】
以上のように、本考案に係るすいとん団子成型機100a〜100dは、掌の面を模った掌面手型部30aと指の内側部分を模った指面手型部30bとの間に生地3を載せ、この状態ですいとん団子を握って成型する形状に組み合わせて押圧することで、掌面手型部30aと指面手型部30bの凹凸が彫り込まれ且つ人によって握られた形状のすいとん団子5を製造する。これにより、あたかも人が手作りしたような人の温もりを感じ取れるすいとん団子5を機械により大量に作製することができる。これにより、一般家庭では作るのが困難であったすいとん団子5を商品として購入することが可能となり、一般家庭の食卓から消えかけている伝統的な料理であるすいとんを一般家庭の食卓や飲食店で容易に提供することができる。
【0029】
さらに、本考案に係るすいとん団子成型機100a〜100dでは、掌面手型部30aと指面手型部30bとを、実在の著名人の手形を基に作製することで、あたかもその著名人の握ったかの形状のすいとん団子5を作製することが可能となる。
【0030】
尚、上記に示した本考案に係るすいとん団子成型機100a〜100d、及び掌面手型部30a、指面手型部30b、手形器40の各部の構成、形状、寸法、デザイン、配置、機構等は、特に上記の例に限定されるわけでは無く、本考案は本考案の要旨を逸脱しない範囲で変更して実施することが可能である。
【符号の説明】
【0031】
3 (すいとん団子の)生地
5 すいとん団子
30a 掌面手型部
30b 指面手型部
40 手形器
50 供給部
52 押圧ローラ
60、62 搬送装置
60a、62a 第1の搬送装置
60b、62b 第2の搬送装置
100a〜100d すいとん団子成型機
メッセージ

おふくろの味  昔なら女優 京塚昌子さん
現在、調理番組に出演の栗原はるみさん
若い人にアピールするには引退した元歌手 安室奈美恵さん
和食調理人 道場六三郎さん 洋食調理人、中華調理人
子供は気道が小さい。しかし、咀嚼力を上げる。学校給食へ平形器1/2子供用
小麦、米、そばの各々団子へ生茹でで冷凍、いずれも茹でる、煮る事から量の加減を考慮
パーツ交換又は専用ライン

【図1】
図1l
【図2】
図2
               事故は起こるものとして
               接手(蝶番)が長時間の稼働で摩耗や欠損
               図5、図6を推奨0〜0023の検査機器の装置
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
【図6】
図6 
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