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事務用品
 
【発明の名称】物品陳列棚
【出願人】
【識別番号】503248916
【氏名又は名称】高田 喜代美
【住所又は居所】東京都練馬区北町2−41−4
【代理人】
【弁理士】
【識別番号】100079005
【氏名又は名称】宇高 克己
【発明者】
【氏名】高田 喜代美
【住所又は居所】東京都練馬区北町2−41−4
【要約】
【課題】
陳列しようとする商品の大きさによって前後方向(奥行方向)において複数列に亘って商品を陳列する場合でも、陳列している商品を見え易く出来るようにすることである。
【解決手段】
左側壁体1と、右側壁体2と、前記左側壁体1及び右側壁体2に取り付けられた掛止部材10と、前記掛止部材10に掛止させて前記左側壁体1と右側壁体2との間に配置された棚9a,9bとを具備する物品陳列棚Aにおいて、
前記左側壁体1は、前記掛止部材10が取り付けられる取付穴7a,7b,7c,7dが複数段に亘って形成されていると共に、一つの段には少なくとも4個の取付穴が形成されており、
前記右側壁体2は、前記掛止部材10が取り付けられる取付穴8a,8b,8c,8dが複数段に亘って形成されていると共に、一つの段には少なくとも4個の取付穴が形成されており、
前記棚9a,9bは、その一枚の棚の幅が物品陳列棚の奥行方向の長さLよりも短く構成されたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左側壁体と、右側壁体と、前記左側壁体及び右側壁体に取り付けられた掛止部材と、前記掛止部材に掛止させて前記左側壁体と右側壁体との間に配置された棚とを具備する物品陳列棚において、
前記左側壁体は、前記掛止部材が取り付けられる取付穴が複数段に亘って形成されていると共に、一つの段には少なくとも4個の取付穴が形成されており、
前記右側壁体は、前記掛止部材が取り付けられる取付穴が複数段に亘って形成されていると共に、一つの段には少なくとも4個の取付穴が形成されており、
前記棚は、その一枚の棚の奥行方向の幅が物品陳列棚の奥行方向の長さよりも短く構成されたものである
ことを特徴とする物品陳列棚。
【請求項2】
一つの段の掛止部材に対して複数枚の棚が配置された場合、前記複数枚の棚にわたって合算した奥行寸法が物品陳列棚の奥行方向の長さにほぼ等しいように棚が構成されてなることを特徴とする請求項1の物品陳列棚。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、例えば玩具、その他の物品(商品)の陳列棚に関する。
【背景技術】
従来より、玩具などの商品がケースの棚に陳列されて販売されている。そのようなケースは、例えば箱状に構成されたものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の陳列棚に陳列される商品には、その対象が異なる場合が縷縷有る。例えば、比較的大きな商品を陳列していたかと思えば、ミニチュアカーのような非常に小さな商品を陳列する場合も有る。このような時、上下方向の高さは棚の間隔(高さ)が調整できるようになっていることから、商品に応じて棚の高さを調整してやれば良い。例えば、高さが5cmの商品を陳列する場合には、棚の間隔を10cmにすることによって、つまり棚の枚数を増やすことによって、数多くの商品を陳列できる。そして、このような場合から、高さ15cmの商品を陳列しようとすると、棚の間隔を25cmにすることによって、高さ15cmの商品を陳列できる。
そして、高さ15cmの商品を陳列している場合から高さ5cmの商品を陳列する場合に変更する時は、陳列雰囲気や陳列する商品数の観点から、棚の間隔(高さ)を商品に応じて狭めてやるのが通常である。
ところで、このような場合、商品の高さに応じて商品の前後方向(奥行方向)の寸法も変わっていることが多い。すなわち、高さが15cmの商品を陳列する場合には、一つの段の棚には前後方向(奥行方向)において一つしか並べられないのに対して、高さが5cmの商品を陳列する場合には、一つの段の棚には前後方向(奥行方向)において二つ若しくは三つ並べられる場合が多い。
しかしながら、一つの棚に前後方向において2行(列)も並べると、後列の商品は見え難く、従って陳列効果が劣るものとなってしまう。
従って、従来では、後列側に陳列した商品の陳列効果(顧客に対する商品見栄え効果)を犠牲にして数多く並べるか、若しくは数を少なくして一列しか並べないようにするかの一方しか採れない。
よって、本発明が解決しようとする課題は、陳列しようとする商品の大きさによって前後方向(奥行方向)において複数列に亘って商品を陳列する場合でも、陳列している商品を見え易く、陳列効果が大きなようにすることである。
【課題を解決するための手段】
前記の課題は、左側壁体と、右側壁体と、前記左側壁体及び右側壁体に取り付けられた掛止部材と、前記掛止部材に掛止させて前記左側壁体と右側壁体との間に配置された棚とを具備する物品陳列棚において、
前記左側壁体は、前記掛止部材が取り付けられる取付穴が複数段に亘って形成されていると共に、一つの段には少なくとも4個の取付穴が形成されており、
前記右側壁体は、前記掛止部材が取り付けられる取付穴が複数段に亘って形成されていると共に、一つの段には少なくとも4個の取付穴が形成されており、
前記棚は、その一枚の棚の奥行方向の幅が物品陳列棚の奥行方向の長さよりも短く構成されたものである
ことを特徴とする物品陳列棚によって解決される。
特に、上記物品陳列棚において、一つの段の掛止部材に対して複数枚の棚が配置された場合、前記複数枚の棚にわたって合算した奥行寸法が物品陳列棚の奥行方向の長さにほぼ等しいように棚が構成されていることが好ましい。
【発明の効果】
本発明は、奥行方向がLの物品陳列棚の左側壁体および右側壁体に複数段に亘って掛止部材(ピン)取付穴を設けるものでは有るが、一つの段には、例えば4個の掛止部材(ピン)取付穴を設け、そして掛止部材に掛止させる棚は奥行方向の幅がL/2の棚としたので、一つの同じ段に2枚の棚を前後方向において並べた場合には、それだけ広い面積(奥行方向の幅がL)のものとなるから、大きな商品を陳列できる。つまり、この場合には、二枚の棚で一つの段の棚を構成するようにしたから、これまでの陳列棚と同様な取扱いができる。つまり、大きな商品でも陳列が出来る。
逆に、小さな商品を陳列しようとする場合には、ある高さにおいて前側の位置に一枚の棚を配置し、そしてそれより少し高い位置において後側の位置にもう一枚の棚を配置する。そして、このような関係で全ての棚を前後の位置で少しずつ高さを異ならしめる。このようにした場合、L/2の幅の棚に一つ商品を陳列できたとすると、前後において2列に亘って商品を陳列できる。しかも、高さに違いが有るから、つまり後列側の棚は前列側の棚より高さを高く出来ていることから、後列側に陳列した商品も十分に観察でき、顧客に対する陳列効果は高いものとなる。かつ、陳列数が多いものとなる。
そして、一つの物品陳列棚でもって複数種類(高さが異なる)の商品の陳列に有効に対処できる。
尚、上記では、物品陳列棚の左側壁体および右側壁体に設けた掛止部材(ピン)取付穴が4個の場合で説明したが、これは6個であっても良い。このような場合は、掛止部材に掛止させる棚は奥行方向の幅がL/3としておけば良い。そして、掛止部材(ピン)取付穴が8個の場合には、棚は奥行方向の幅がL/4としておけば良い。つまり、2n(nは2以上の自然数)個の掛止部材(ピン)取付穴を設けた場合、棚は奥行方向の幅がL/nとしておけば良い。
【発明を実施するための最良の形態】
図1、図2及び図3は、本発明になる物品陳列棚の正面図、平面図、及び断面図である。
各図中、Aは奥行方向の長さがLの物品陳列棚(ケース)である。このケースAは、左側壁体1と、右側壁体2と、後壁体3と、天板体4と、底板体5とを備えた箱状のものである。ケースAの前側には引き戸式のガラス製扉6a,6bが設けられている。尚、このような構成は周知な事柄であるから詳細な説明は省略される。
左側壁体1には、複数の段に亘ってピン挿通用の孔が設けられている。この孔が設けられていることは従来から良く知られているものの、従来においては、この孔は前後方向において2個しか設けられていない。なぜならば、従来では、この孔に挿通したピンに掛止させて配置する棚は、一段毎に一枚であったからによる。これに対して、本実施形態では、一段に合計4個の孔7a,7b,7c,7dを形成している点に特徴が有る。尚、前後方向における孔の間隔、例えば孔7aと孔7bとの間の寸法と、孔7cと孔7dとの間の寸法とは同一でも異なっていても良く、これ等の孔に挿通したピンに棚が掛止させられるような関係に有れば十分である。例えば、一つの段においては、孔7a,7b,7c,7dは等間隔となるように設けておけば良い。
右側壁体2にも、左側壁体1と同様に、孔8a,8b,8c,8d(図示せず)が設けられている。
9a,9bは、奥行方向の長さがL/2の棚である。従って、図3の下方側位置に配置された棚の図からも判る通り、2枚の棚9a,9bを、一つの段における孔7a,7b,7c,7d各々に挿通したピン10と孔8a,8b,8c,8d各々に挿通したピン10とに掛止させて同一面となるように配置することが出来る。又、図3の上方側位置に配置された棚の図からも判る通り、前側に配置された棚9aの高さと後側に配置された棚9bの高さを少しずらせることが出来るようにもなっている。
従って、孔7a,7b,7c,7d及び孔8a,8b,8c,8dに挿通したピンが全て同一高さの場合には、図3の下方側位置に配置された棚の図からも判る通り、恰も、奥行方向の長さがLの棚を一枚配置したかの如くになり、比較的大きな商品を陳列できる。
そして、孔7a,7b及び孔8a,8bに挿通したピンの高さと、孔7c,7d及び孔8c,8dに挿通したピンの高さとを多少違えると、孔7a,7b及び孔8a,8bに挿通したピンに掛止させて前側に配置した棚9aの高さと、孔7c,7d及び孔8c,8dに挿通したピンに掛止させて後側に配置した棚9bの高さとを違えることが出来、このような棚を配置した場合には、比較的小さな商品を前後2列に亘って並べても、商品の全体像を十分に眺めることが出来るようになる。
すなわち、大きな商品についても、小さな商品についても十分に眺めることが出来る。しかも、小さな商品の場合には前後の複数列に亘って陳列できるから、数多く陳列できる特長も有る。
本実施形態にあっては、天板体4の一部、後側の一部、後半体4bがガラスの如きの透明材で構成されている。すなわち、後半体4bを透明としたから、外光をそれだけ内部に導入でき、照明コストをそれだけ低くできる。尚、ここで、天板体4の後側の一部を透明材で構成するようにしたのは、前側は正面側からの外光を期待できるからである。つまり、ケースAは壁などに接して配置され、照明を必要とするのは、後側(壁側)であるからによる。かつ、天板体4と天井との間に支持棒を配置して地震などに際しての転倒防止を考える場合、この支持棒11をケースの前側に配置する方が効果的であるからによる。すなわち、天板体4全てをガラスのような透明材で構成すると、転倒防止用の支持棒11が配置できなくなることから、天板体4の一部のみを透明材で構成するようにした。かつ、転倒防止効果並びに照明効果を考慮すると、透明材の位置は後側であるのが好ましいのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる物品陳列棚の正面図
【図2】本発明になる物品陳列棚の平面図
【図3】本発明になる物品陳列棚の断面図
【符号の説明】
A 奥行方向の長さがLの物品陳列棚
1 左側壁体
2 右側壁体
3 後壁体
4 天板体
6a,6b ガラス製扉
7a,7b,7c,7d 孔
9a,9b 奥行方向の長さがL/2の棚
10 ピン
リーフレット 
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3 
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