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事務用品
 
【考案の名称】書類等の収納物の出し入れが容易なクリアーポケット
【実用新案権者】
【識別番号】523164193
【氏名又は名称】石坂 武志
【住所又は居所】千葉県柏市松ケ崎1170-125
【考案者】
【氏名】石坂 武志
【住所又は居所】千葉県柏市松ケ崎1170-125
【要約】 (修正有)
【課題】固定式ファイルあるいはとじ穴式ファイルの種類に拘わらず、開口部を開け易くして且つ書類等の収納物の出し入れを容易にするクリアーポケットを提供する。
【解決手段】少なくとも2枚のシート基材を含む収納体のシート基材間に挟んで書類等の収納物を保管するクリアーポケットであって、書類等の収納物を出し入れする開口部の辺部に指ぬきを設ける。当該基材の指ぬきの位置は収納体を形成する少なくとも2枚のシート基材において同一場所であって、上部のシート基材の指ぬきは直下層のシート基材の指抜きより大きくして、直下層のシート基材が上部のシート基材指抜きから露出しているものとする。最下層のシート基材の指抜きは少なくとも指が入る大きさとする。この構成により、クリアーポケットの収納物を出し入れする場合は、露出している収納物をシート基材の指ぬきを手掛かりに直接指で掴むことが可能となり、収納物の出し入れを容易にする。
【選択図】図1
選択図
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
固定式ファイルのクリアーポケットあるいはとじ穴式ファイルのポケットに拘わらず、少なくとも2枚のシート基材を挟んで書類等の収納物を保管するクリアーポケットであって、収納体を形成する4辺の内、3辺は密閉され、内1辺は固定式ファイルの場合はファイル背のとじ部に固着され、とじ穴式ファイルの場合、2穴リングあるいは複数のリングバインダーに穴位置が合う形で密閉されたとじ穴列帯に接着されている。残り1辺は収納物を出し入れする開口となっている。当該開口部の辺部に指ぬきを刻む。当該指ぬきの位置は収納体を形成する少なくとも2枚のシート基材において同一場所であって、直上層のシート基材の指ぬきは直下層のシート基材の指ぬきより大きくして、直下層のシート基材が直上層のシート基材の指ぬきから露出しているものとする。指ぬきの形状は特定せず、最下層のシート基材の指ぬきは少なくとも指が入る大きさを有したことを特徴とするクリアーポケット。
【請求項2】
請求項1のクリアーポケットであって、指ぬきの大きさが反対に、直下層のシート基材の指ぬきは直上層のシート基材の指ぬきより大きくして、直上層のシート基材が直下層のシート基材の指ぬきから露出しているものとする。最上層のシート基材の指ぬきは少なくとも指が入る大きさを有したことを特徴とするクリアーポケット。
【請求項3】
請求項1または2記載のクリアーポケットであって、指ぬきの形状を特定せず形状及び大きさが同一であることを特徴とするクリアーポケット。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、少なくとも2枚のシート基材を含む収納体のシート基材間に書類等の収納物を挟んで保管するクリアーポケットであって、収納物を出し入れする開口部辺に大きさの異なる指ぬきを、収納体を形成する少なくとも2枚のシート基材に同位置で設け、収納物が指ぬきで露出出来るようにする。指ぬきで露出している収納物を直接指で掴むことによって、収納物の出し入れを容易にしたクリアーポケットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
固定式ファイルのクリアーポケットあるいはとじ穴式ファイルのクリアーポケットは少なくとも2枚のシート基材から収納体が形成されている。収納体の3辺は密閉され、内1辺は固定式ファイルの場合はとじ部に固着されている。とじ穴式ファイルの場合は2穴リングあるいは複数のリングバインダーに穴位置が合う形で密閉されたとじ穴列を構成している。残り1辺は収納物を出し入れする開口となっている。そのため書類等の収納物をパンチで穴をあけるなどの加工をしなくとも、収納物を傷つけることなくファイルに収めることができる。書類を例にした収納物の場合、パンチで穴を開けて整理・保管すると、書類そのものの景観を損ね、文字の欠落、パンチ穴で書類が破れやすいなどの問題点があった。以上の問題点を解消する方法として、クリアーポケットは優れたものであった。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】 実開平6−50876
【考案が解決しようとする課題】
【0004】
クリアーポケットは、多くの収納物を保管するあるいは収納体の軽量化の目的で、薄い肉厚のシート基材が利用されている。このため書類等の収納物は保管時の圧迫や荷重の影響で、収納物とシート基材が密接に密着し、収納物だけの特定あるいは収納物とシート基材の分離には、指が乾いている場合特に、時間がかかり手間取る作業であった。
【0005】
この問題を解決する手段の一つとして既述の実開平6−50876がある。この実用新案登録請求の範囲は、1)ポケット型クリアーファイル(上端から書類等を出し入れする型)の外側の透明シートの上端一部に、親指大の半円形状の刻みをいれたもの 2)ポケット型クリアーファイル(上端から書類等を出し入れする型)の外側の透明シートの上端に、三角形状の刻みを入れたもの 3)ポケット型クリアーファイル(上端から書類等を出し入れする型)の外側の透明シートの上端に、曲線上の刻みを入れたもの、で上端から書類等を出し入れするポケット型クリアーファイルの使用に際して、その出し入れを容易にすると、ある。
【0006】
上述の刻み所謂指ぬきは、バインダー型クリアーファイルでは既に販売・実用されており大衆の知るところである。この刻み所謂指ぬきは、肉厚が0.2mm以上で相応に厚いシート基板では、シート基材が相応の固さを有しているため、書類等の収納物とシート基材の分離がし易く、有効な手段である。また記述の実開平6−50876では、2枚のシート基材から成るシート基材の1枚に刻み所謂指ぬきを設ける形であるが、刻み所謂指ぬきが設けていない残りのシート基材の肉厚が0.05mm以下相応に薄い場合、肉厚が薄いシート基材は柔軟で接触物に吸着する性質を持っているため、書類等の収納物とシート基材の密着が起こり、分離に手間を要し、出し入れが容易でない場合も多々ある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、固定式ファイルのクリアーポケットあるいはとじ穴式ファイルのクリアーポケットに拘わらず、少なくとも2枚のシート基材を挟んで書類等の収納物を保管するクリアーポケットであって、収納体を形成する4辺の内、3辺は密閉され、内1辺は固定式ファイルの場合はファイル背のとじ部に固着され、とじ穴式ファイルの場合は2穴リングあるいは複数のリングバインダーに穴位置が合う形で密閉されたとじ穴列の帯に接着している。残り1辺は収納物を出し入れする開口となっている。当該開口部の辺部に指ぬきを刻む。当該指ぬきの位置は収納体を形成する少なくとも2枚のシート基材において同一場所であって、上部のシート基材の指ぬきは直下層のシート基材の指抜きより大きくして、直下層のシート基材が直上部のシート基材の指抜きから露出しているものとする。最下層のシート基材の指抜きは少なくとも指が入る大きさとする。この構成により、書類等の収納物は常にシート基材から指ぬきを通して露出されており、クリアーポケットの収納物を出し入れする場合は、露出している収納物をシート基材の指ぬきを手掛かりに直接指で掴むことが可能となり、収納物の出し入れを容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】 開口部辺の指ぬきの詳細の正面図
【図2】 収納物を収納した状態の斜視図
【図3】 とじ穴式ファイルのクリアーポケット
【図4】 固定式ファイルのクリアーポケット
【図5】 指ぬき形状が異なるシート基材露出部
【考案を実施するための形態】
【実施例】
【0009】
以下、添付図面に従って一実施例を説明する。図1は開口部辺の指ぬきの詳細を表した正面図である。クリアーポケット1は下層シート基材と上層シート基材の2枚のシート基材から成り、開口部辺の下層シート基材には指ぬき小2が刻まれ、上層シート基材には指ぬき大3が刻まれている。指ぬき小2と指ぬき大3の位置は2枚のシート基材が密閉された辺を左右に置く正面図で開口部辺上に同一であり、指ぬき小2の刻みの大きさは指が入る程度の大きさで、指ぬき大3の刻みは指ぬき小2より大きく、指ぬき大3の刻み部分を通して指ぬき小2のシート基材が露出されている。本実施例では、指ぬきの形を半円形としているが、三角形、四角形、楕円形等、半円形でも良く、形に限定するものではない。斜線部11はシート基材の露出部である。
【0010】
本実施例ではシート基材は2枚で説明したが、シート基材が3枚以上の場合、最下層のシート基材に刻まれる指ぬきの大きさは指が入る程度の大きさとし、直上部のシート基材は最下層のシート基材に刻まれる指ぬきより大きい形として直上部のシート基材の指ぬき部で最下層のシート基材が露出するようにする。シート基材が3枚以上の場合は、直上部のシート基材の指ぬきは直下層のシート基材の指ぬきより大きい形として直上部のシート基材の指ぬき部で直下層のシート基材が露出するようにする。図5は最下層のシート基材の指ぬきと直上層シート基材の指ぬきの形状が異なる例である。最下層のシート基材が11で露出されている。
【0011】
本実施例では、少なくとも2枚のシート基材で、最下層シート基材の指抜けは指が入る程度の大きさとし、直上層シート基材の指抜けは直下層のシート基材の指抜けより大きい形とすると説明しているが、反対に、最上層シート基材の指抜けは指が入る程度の大きさとなり、直下層シート基材の指抜けが直上層シート基材の指抜けより大きい形であっても良い。
【0012】
本実施例では、すくなくとも2枚のシート基材で、下層シート基材の指抜けの大きさより上層シート基材の指抜けが大きく、あるいは逆に上層シート基材の指抜けの大きさより下層シート基材の指抜けが大きくと説明しているが、クリアーポケットに収納物が入っていない状態でシート基材の開口部を開ける場合、互いに隣接する2枚のシート基材の指ぬきの大きさを変えることによって、指ぬきが小さいシート基板は指ぬきが大きい刻みで露出され、この露出を手掛かりに開口部を開け易くする効能があるが、本考案の趣旨ではないので、すくなくとも2枚のシート基材に刻まれる指抜けは、指ぬきの形状あるいは大きさは同一であっても良い。
【0013】
図2はクリアーポケット1に収納物2を入れた状態の斜視図である。クリアーポケット1に書類等の収納物4が入っている。下層5のシート基材指抜け小2と上層6のシート基材指抜け大3の刻みによって収納物4は露出している。この露出部を指で掴むことにより、書類等の収納物の出し入れを容易にする。
【0014】
図3はとじ穴式ファイルのクリアーポケット、図4は固定式ファイルのクリアーポケットの絵図である。表紙10の中央の背でそれぞれ方式が異なるが、それぞれ3枚のクリアーポケットが、とじ穴式ファイルのクリアーポケットでは、とじ穴式ファイルのリング列9に係止されており、固定式ファイルのクリアーポケットでは、固定式ファイルの固定部に固着されている。クリアーポケットは、下層シート基材5の上辺に指ぬき小2を有し、上層シート基材6の上辺に指ぬき大3を有している。尚、クリアーポケットの枚数は3枚に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0015】
1 クリアーポケット
2 指ぬき小
3 指ぬき大
4 収納物
5 下層基材シート
6 上層基材シート
7 とじ穴式ファイルのとじ穴列帯
8 固定式ファイルの固定部
9 とじ穴式ファイルのリング列
10 ファイルの表紙
11 シート基材露出部
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
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